“一年”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひととせ55.4%
いちねん20.0%
ひとゝせ15.4%
あるとし7.7%
ヒトトセ1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「螢狩だ。朝顔日記宿屋の段、以来僕は『一年ひととせ宇治の螢狩に、焦がれめたる恋人と』というところを聴くと、涙滂沱ぼうだたるものがある」
妻の秘密筥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
もっとちちときみかどからいだされ、いつもおそばつかえるとて、一年いちねん大部だいぶ不在勝るすがち、国元くにもとにはただおんな小供こどものこってるばかりでございました……。
あはれ新婚しんこんしきげて、一年ひとゝせふすまあたゝかならず、戰地せんちむかつて出立いでたつたをりには、しのんでかなかつたのも、嬉涙うれしなみだれたのであつた。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
一年あるとし巡廻じゆんくわいしたことります。わたくし七才なゝつときです。ころは、いま温泉をんせんかつたやうですね。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
飢エタオルル共、二君ヲ求ムル心無ク、夫婦シテ流転年久シク、イヤシキワザシテ歩クウチ、一年ヒトトセ中国ノ一寺ニ、一女ヲ捨テ、伝来ノ天音一管ヲ襁褓ムツキニ添エテ、慈悲ノ御廂ミヒサシ
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)