“一宿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっしゅく33.3%
ひとよ16.7%
いつしゆく16.7%
とまり8.3%
とまりし8.3%
ひとやど8.3%
やどり8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分が一宿いっしゅくを頼んだときにも、彼は初めの親切にひきかえてすこぶる迷惑そうな顔をみせた。それにも何かの子細がありそうである。
くろん坊 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
かれここにその姉は、いとみにくきに因りて、見かしこみて、返し送りたまひて、ただそのおとはな佐久夜さくや賣毘を留めて、一宿ひとよみとあたはしつ。
(以上北越奇談の説)さてこゝ夜光珠やくわうのたま実事じつじあり。われ文政二年卯の春しも越後を歴遊れきいうせしをり、三嶋郡に入り伊弥彦やひこ明神ををがみ旧知識きうちきなれば高橋光則翁みつのりをうたづねしに、翁大によろこびて一宿いつしゆくゆるしぬ。
まごかほを見玉はゞさぞかしよろこび給ふらん。さればに候、父翁とつさまはいつぞやきたられしが母人かさまはいまだ赤子ねんねを見給はざるゆゑことさらの喜悦よろこびならん。おそくならば一宿とまりてもよからんか、おまへ宿とまり給へ。
かの両親ふたおやは夫婦よめの家に一宿とまりしとのみおもひをりしに、死骸しがいを見て一言ひとことことばもなく、二人ふたり死骸しがいにとりつきかほにかほをおしあて大こゑをあげてなきけるは、見るもあはれのありさま也。
一宿ひとやどり。一宿ひとやどりして、こゝを、またこゝからつて、大雪おほゆきなか敦賀つるがしたこともある。くるまはきかない。俥夫くるまやあさまだき提灯ちやうちん道案内みちあんないつた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その日は秋山にちか見玉みたま村の不動院ふどうゐん一宿やどり、次の日桃源たうげんたづぬる心地して秋山にたずね入りぬ。