“ドア”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:どあ
語句割合
93.2%
1.4%
戸口1.1%
車扉1.1%
1.1%
扉口0.5%
側扉0.3%
0.3%
横扉0.3%
脇扉0.3%
釜戸0.3%
門戸0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ドアに背を向けているのは若い院長の健策で、のりいた診察服の前をはだけて、質素な黒羅紗らしゃのチョッキと、ズボンを露わしている。
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ドアの外に向って呼ぶ)おいおい、居間の鏡を寄越よこせ。(闥開く。侍女六、七、二人、赤地の錦のおおいを掛けたる大なる姿見を捧げ出づ。)
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
刑事達は、困って、肩を擦り合わして戸口ドアに立ち停まっている。魔誤まごし乍ら、三人とも、右手から左手へ、それから逆に、続け様に帽子を持直して許りいるのだ。
双面獣 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
そのあいだ忠実な19は車扉ドアのそばに直立して帽子をっていた。
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
機が飛行場エロドロウム驀出ばくしゅつして、すぐそばのアパアトメントの中層とすれすれに飛び、あけはなした窓をとおして一家庭の寝台、絨毯、机、そのうえの本、ちょうどドアを押して這入ってきた女
踊る地平線:04 虹を渡る日 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
理平は、扉口ドアに立った騎手の島崎と、夫人と姪とに気がついて
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
サト子が動かないと見てとると、向うの車は、すうっとこちらの歩道へ寄ってきて、側扉ドアをあけた、山岸芳夫だった。
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
瓦斯ガスきし入口のドア押しあけて
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
幅の広い横扉ドアが開け放しになっていて、二台の自動車が見える。成程一つは、黒塗りの Dodge の箱型セダンだ。
双面獣 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
サト子が不機嫌な顔で立っていると、中村は笑いながら脇扉ドアをあけた。
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
狂気きちがいのように為吉はボイラから降りて音のした釜戸ドアの前に立った。外部からは把手ハンドル一つで訳なく開けることが出来た。
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
そんなところへ転がりこんで遊んで暮そうと、そういう口を狙っている男は世の中にごろごろしている。要心に要心を重ねないと、自ら狼に門戸ドアを開いて喰われて終うようなことになる。
斧を持った夫人の像 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)