“わか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ワカ
語句割合
16.2%
13.3%
12.3%
11.2%
9.4%
8.2%
5.9%
4.7%
4.0%
2.9%
1.9%
1.3%
判然1.0%
判明0.9%
和歌0.8%
0.8%
了解0.5%
0.4%
0.4%
理解0.3%
分明0.3%
0.3%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
年少0.1%
0.1%
不明0.1%
予知0.1%
分割0.1%
分解0.1%
0.1%
和賀0.1%
夙少0.1%
0.1%
0.1%
少壮0.1%
年若0.1%
0.1%
死別0.1%
0.1%
沸騰0.1%
0.1%
湯沸0.1%
0.1%
理会0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
諒解0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
離婚0.1%
離嫁0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こう注意ちゅういしてやると、後方こうほうから、前線ぜんせんおくられたばかりの、わか兵士へいし一人ひとりが、目前もくぜんで、背嚢はいのうをおろして、そのうちあらためていました。
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
私は今でもうつつながら不思議に思う。昼は見えない。逢魔おうまが時からはおぼろにもあらずしてわかる。が、夜の裏木戸は小児心こどもごころにも遠慮される。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
って、あたりを見𢌞みまわしたとき袖子そでこなにがなしにかなしいおもいにたれた。そのかなしみはおさなわかれをげてかなしみであった。
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
能く一行を輔助ほじよせしことをしやし、年々新発見にかかる文珠菩薩もんじゆぼさつの祭日には相会してきうかたらんことをやくし、たもとわかつこととはなりぬ。
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
何だ、きさまの眼玉は黄いろできょろきょろまるで支那しなの犬のやうだ。ははあおれはドイツできさまの悪口を云ってやる。わかるかい。
電車 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
『夜蕎麦売とは、変った渡世とせいをしているな。おれも、の日が、生涯のわかれ道になって、とうとう、つまらない刀鍛冶に成っている』
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東席順に「総無足料頭上原全八郎五十六」と云つてある。然らば文化十年生で榛軒よりわかきこと九歳であつた。「料頭」は料理人頭歟。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
この時、群集ぐんじゅ押分おしわけて、捫着もんちゃくの中へ割って入ったのは、駐在所の塚田つかだ巡査。年のわかい、色の黒い、口鬚くちひげの薄い、小作りの男であった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
諸将僚もこれにうなずいた。全軍の将卒に各二升のほしいいと一個の冰片ひょうへんとがわかたれ、遮二無二しゃにむに遮虜鄣しゃりょしょうに向かって走るべき旨がふくめられた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
其ほどに約束を守らねばならぬかわからずなった為に、聖衆降臨の途次といった別の目的を、見つけることになったと見る外はない。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
お杉は参木の服を壁にかけると湯をわかした。彼女は二人のうちの誰か起きたら、自分を今日からここへ置くように頼んでみようと考えた。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
「わしやまた、坊んちに嫁はん世話するより、自分に坊んちみたいなわかい子の嫁はんになつてみたいな、一日でよいさかい。……」
父の婚礼 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
笑うたびに、津田はまた彼女を追窮ついきゅうした。しまいに彼女の名がつきだと判然わかった時、彼はこの珍らしい名をまだもてあそんだ。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「これを御覧、とても読む勇気がないね。ただでさえ判明わからないところへ持って来て、むやみに朱を入れたり棒を引いたりしてあるんだから」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
なるほど評判ひょうばんとおり、頼政よりまさ武芸ぶげい達人たつじんであるばかりでなく、和歌わかみちにもたっしている、りっぱな武士ぶしだと、天子てんしさまはますます感心かんしんあそばしました。
(新字新仮名) / 楠山正雄(著)
しかし水際に始めて昨日、今日のわかい命を托して、娑婆しゃばの風に薄い顔をさらすうちは銭のごとく細かである。色も全く青いとは云えぬ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
聖書は来世の希望と恐怖とを背景として読まなければ了解わからない、聖書を単に道徳の書と見て其言辞ことばは意味を為さない、聖書は旧約と新約とに分れて神の約束の書である
それから里朝りちょうの曲弾も首尾よく相済んだ跡は、お定まりの大小芸妓の受持となって、杯酒しおわかすと昔は大束に言って退のけたが、まこと逆上返のぼせあがる賑いで
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
おそかなおのれより三歳みつわか山田やまだすで竪琴草子たてごとざうしなる一篇いつぺんつゞつて、とうからあたへつ者であつたのは奈何どうです、さうふ物を書いたから
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
自分は、何も柳沢に同情をしてもらいたくはないが、しかし私がどうして今こんなになっているか、その原因については、とても柳沢は理解わかる人間ではない。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
尤も明白地あからさまに指井とは云はぬ、『友人です、お掛りになれば分明わかります。』とだけで名前を云はない。
媒介者 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
椰子の樹はかうして其心底を示すのである。椰子の下葉は、精一杯に開いて、項垂れがちである、中の葉は前後左右、出來得るかぎり、わかれてゐる。
椰子の樹 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
言葉さへわからねえ様な役人が来て、御維新ごいしんおれたと言はぬばかりに威張り散らす、税は年増しに殖える、働き盛を兵隊に取られる、一つでもいことはえので
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
二人は、一年ぐらいは仲しだったが、だんだん、いろんなことで、貧富の区別が、わかりはじめると、自然うとくなった。
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)
さあ少し遅くはなつたれど母親おふくろの持病が起つたとか何とか方便は幾干でもつくべし、早う根岸へ行くがよい、五三ごさ様もわかつた人なれば一日をふてゝ怠惰なまけぬに免じて
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
まだわかれないおおきなあい感情かんじょうです。すすきの花のむかい火や、きらめく赤褐せっかつ樹立こだちのなかに、鹿しか無心むしんあそんでいます。ひとは自分と鹿との区別くべつわすれ、いっしょにおどろうとさえします。
見らるゝに手跡しゆせきも見事にして其文章も勿々なか/\よくわかりしかば則ち目安方へ渡され目安方高々たか/″\讀上よみあげる其ぶん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
よくるとハコべのわかいのだったので、ア、コリャ助からない、とりじゃあ有るまいし、と手に残したのを抛捨なげすてると、一同みんながハハハと笑った。
野道 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
唐土もろこしこれ火井くわせいといふ。近来きんらい此地獄谷に家を作り、地火ちくわを以てわかし、きやくまちよくさしむ、夏秋のはじめまでは遊客いうかく多し。此火井他国にはきかず、たゞ越後に多し。
そして何よりも傷ましいことは、三千の門人中、わが道を伝うべき唯一の人として、彼が絶大の希望をかけて来た顔回が、わかくしてこの世を去ったことである。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
戸を出でゝ覗へば、彼の激浪倒立すること十丈なる岸頭に、一群の女子小兒の立てるあり。小兒等は十字架を棒げ持てり。群のうちに一人の年少わかき女の、地に坐して海上を凝視せるあり。
一たびわかれまゐらせて後、一〇二たのむの秋よりさきに恐ろしき世の中となりて、里人は皆家を捨てて海にただよひ山にこもれば、たまたまに残りたる人は、多く一〇三虎狼こらうの心ありて
赤穴五歳長じたれば、伯氏あにたるべき礼義ををさめて、左門にむかひていふ。吾父母にわかれまゐらせていとも久し。賢弟けんていが老母はやがて吾が母なれば、あらたに拝みたてまつらんことを願ふ。
かれはこうした予期はしなかったが、このふしぎな自動車のなかに女の肉顔を見いだしただけでも、かれの靡爛びらんしつくしたような心をどれだけ強くゆすぶったか不明わからなかった。
幻影の都市 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
「ああ、あれッきり手紙一本来ないそうだよ。西宮さんが出した手紙の返事も来ないそうだよ。だがね、人の行末というものは、実に予知わからないものだねえ」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
けむり月夜つきよのやうにみづうへにもかゝる。ふねけた余波なごり分解わかず……たゞ陽炎かげらふしきりかたちづくりするのが分解わかる。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
(右府の御首みしるしを挙げれば、直ちに援軍をわかち得る。それまではただ信忠をのがさぬことを旨となせ)
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
元の形に近いものから列記すると、同じ陸中でも上閉伊郡にはヒボトが有るのに、和賀わか郡には外南部や津軽つがる・秋田の一部とともに、これをヒブトと謂う者がある。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
軽々しくも夙少わかくして政海の知己を得つ、交りを当年の健児に結びて、欝勃うつぼつ沈憂のあまり月をろうし、花を折り、遂には書をげ筆を投じて、一二の同盟と共に世塵を避けて
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
娯樂ごらくものの講談かうだんに、近頃ちかごろ大立おほだてものの、岡引をかつぴきが、つけて、つて、さだめて、御用ごようと、ると、幽靈いうれいは……わかをんなとはたものの慾目よくめだ。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
小説とはわかきに説くといって、論語や孝経なんというむずかしい理屈を、老幼児女にわかりよく解いて知らせるものですぜ、波瀾重畳はらんちょうじょう、恋あり、闘争あり悪人善人相剋して筋をなす
新潮記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
それも未だ少壮わかい時に、どうでもこうでも小泉の旦那に出て貰わんければ、村が治まらないなんて言われて、村長にまで引張り出されたことが有りましたよ。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
どこに一点汚れのないが、つんと隆い鼻の下の、八字の瑠璃と、照り合ひての美麗うつくしさ。これだけにても一廉の殿振りを、眉よ眼と、吟味せむは。年若わかき女子に出来まじき事ながら。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
之を詳言して、或はわかち或は合して、某々の氣の義は何、某々の氣の意は何とせんことは、煩瑣をだに厭はずば爲し能はざるにあらずと雖も、強ひて之を力むるも蓋し勞多く功少からんのみである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
そのわけというのは、彼女はまだ若いのですが、てまえの兄にあたる良人に死別わかれ、やもめとなってから三年になります。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「手前達こそ俺達を馬鹿にしてゐやがつたんだ。畜生奴、女と、事がわかれば、もう此方のものだ。」
赤痢せきりとか虎列剌これらとかその他恐るべき流行病は大概飲用水から起ります。全体なら一度沸騰わかした水のほかは決して飲まないのに限りますけれども戦地ではその事を実行出来ない場合もありましょう。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
なぜならば元来肋骨というものは背中の脊椎骨からわかれて斜めに前方の胸部に向い横出した狭長骨であってこれが一胸骨にあつまってはいれどその胸骨は肋骨では無く
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
十川村の郷士の息子だという安太郎が、いつも彼女を傷々いたいたしがって、湯沸わかへ慰めに来た。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして従来石高こくだかを以て給せられていたものは、そのまま俵と看做みなして同一の削減を行われた。そして士分を上士じょうし、中士、下士にわかって、各班に大少を置いた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
女に捨てられる男は意気地なしだとの、今では、人の噂も理会わかりますが、その時の僕はまで世にすれていなかったのです。
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ただし虎の髑髏されこうべを獅のと較べると獅の鼻梁はなばしらと上顎骨が一線を成して額骨とわかれ居るに虎の鼻梁は上顎骨よりも高く額骨に突き上り居る
熊楠あんずるに、チゲタイわかい時、虎条あること花驢に同じければ、拠って以て鹿蜀を作り出したものか。『駢雅』など後世の書に出たは、多少アフリカの花驢を見聞して書いたのだろう。
その日の午後、私達は碓井の麓でわかれを告げた。リュックサックも何もなしに、雨傘一本で山から山へと歩いてゆく、友達の身軽な姿を私は振り返って見送っていた。
独り旅 (新字新仮名) / 若杉鳥子(著)
少くとも現在いまのお心境こころもちでは。……その心境拙者にはよく諒解わかりまする。……さて拙者おいとまつかまつる。拙者どこへ参ろうと、この血曼陀羅の紙帳を釣って、起居おきふしいたすでござりましょう。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
彼我に、既に汝は來らんとすることをけがれし波の上にわかちうべし、若し沼の水氣これを汝に隱さずば 一〇—一二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
百姓軒別持高を五等にわかち、高拾石以上を本軒、九石九斗以下七石五斗以上を七歩五朱軒、(後には七歩五朱軒の区別は廃せらる)七石四斗九升以下五石迄を半軒
間人考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
彼の車室内へ運んでくれた果物くだものかごもあった。そのふたを開けて、二人の伴侶つれに夫人の贈物をわかとうかという意志も働いた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
従来誰も解せなんだ蜻蜓の英国名の起原が東欧の俗譚を調べてはじめてわかり、支那の俚伝がその傍証に立つ、これだから一国一地方の事ばかり究むるだけではその一国一地方の事を明らめ得ぬ。
左樣さうばかりではおわかりになるまい、濱島氏はまじましきみ御存ごぞんじのとうり、日出雄少年ひでをせうねんをば有爲りつぱ海軍々人かいぐん/″\じん養成やうせいして、日本帝國につぽんていこく干城まもりにと、かねての志望こゝろざしであつたのが、弦月丸げんげつまる沈沒ちんぼつとも
「それで貴女あなたとう/\離婚わかれてしまいましたので……丁度、昨年の春の事で御座いました」
夜汽車 (新字旧仮名) / 尾崎放哉(著)
……それを貴女あなた離嫁わかれるおりいてけと申しましたので、しかたなく置いて帰つたので御座います
夜汽車 (新字旧仮名) / 尾崎放哉(著)