“ようやく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
35.7%
踊躍21.4%
踴躍14.3%
用役7.1%
燿奕7.1%
妖薬7.1%
要扼7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私達親子のものが移ろうとした新しい巣は、着いて見ると、ようやくく工事を終ったばかりで、まだ大工が一人二人入って、そこここをつくろっているところであった。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
色の真黒まっくろな子供が、手がわりに銃を受取るとひとしく、むくむく、もこもこと、踊躍ようやくして降りたのを思うと、一具の銃は、一行の名誉と、衿飾きんしょくの、旗表はたじるしであったらしい。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まさにこれ大飢饉さえも、尊王倒幕の別働隊たらんとす。「イザ叡山えいざんに紙旗押し立てん、千人の義兵あらば、竪子じゅしを倒すは眼前にり」と高山彦九を踴躍ようやくせしめたりしは、実にこの時にありとす。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
生ぜしかば主税之助は新參しんざん用役ようやく安間平左衞門立花左仲たちばなさちう其外氣にあひたる佞臣ねいしんどもを集め雪の寒を凌がんと晝より酒宴しゆえん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
されば嘉川主税之助は何卒なにとぞして藤五郎を害せんと思ひ新規しんきかゝへ入れ用役ようやく安間平左衞門と種々談合致しけるを腰元こしもとお島此事をひそかに知りける故大いに打驚き早々此由を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
この曲の美しさは第一楽章だが、それはいかにも燿奕ようやく的で、人の心に食い入る魅力がある。
第三楽章の燿奕ようやく的な美しさは忘れがたいものである。
救わんとの一芝居打ちお前さんをくわえこみ夫の手をかりて妖薬ようやくをあたえかみの毛をあたって死んだと見せ夫の身代に相立申候段重々不相済あいすまずとは存候共これひとえに夫なる卍の富五郎を
「つまり彼は威嚇をもって、相手を慴伏しょうふくさせたのだ」将監は先へ語りつづけた。「こいつと目差した船があると、まずその進路を要扼ようやくし、ドンと大砲をぶっ放すのだ。だがそいつは空砲だ。 ...
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)