“ようかん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
羊羹88.0%
腰間4.3%
羊羮3.3%
要諫1.1%
孕環1.1%
楊完1.1%
用間1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下総屋は「おかめ」の甘酒から、舟和はいも羊羹ようかん製造から、わずかな月日に、いまのようなさまにまでおの/\仕上げたのである。
雷門以北 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
太祖時に御齢おんとし六十五にわたらせたまいければ、流石さすが淮西わいせい一布衣いっぷいよりおこって、腰間ようかんけん、馬上のむち、四百余州を十五年になびけて、遂に帝業を成せる大豪傑も
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
机の抽斗ひきだしの中には、餅菓子とかビスケットとか羊羮ようかんとかいつもきっと入れられてあったが、このごろではただその名残りの赤い青いばかりが残っていた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
これより先九月五日、十月五日両度の吟味に吟味役までつぶさに申立てたるに、死を決して要諫ようかんす、必ずしも刺違え、切払い等の策あるにあらず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
ただ彼は時に死よりも重きものあるを観、これを成さんがために死をも辞せざりしなり。しかれば彼は要撃ようげきの事をも、中頃に至って要諫ようかんとはいいえたり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
それから『綱目』に〈『主物簿』いう孕環ようかんの兎は左腋にいだく毛に文采あり、百五十年に至りて、環脳に転ず、能く形を隠すなり、王相の『雅述』にいわく兎は潦を以て鼈とり鼈は旱を以て兎と為る
張士誠ちょうしせい平江へいこうを陥れたので、江浙左丞相達織帖睦邇こうせつさじょうそうたつしきちょうぼくじ苗軍びょうぐんの軍師楊完ようかんという者に檄を伝えて、江浙の参政の職を授け、それを嘉興でふせがそうとしたところが、規律のない苗軍は掠奪をほしいままにした。
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
跡部等が強硬に一戦を主張した裏には、信長の用間ようかんに陥り、佐久間信盛が戦い半ばにして裏切ることを盲信して居たからだとも伝えるが、この事は単なる伝説であろう。
長篠合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)