“ゆりかご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
揺籃53.7%
揺籠29.3%
搖籃7.3%
揺藍4.9%
搖籠2.4%
籠揺籃2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さあ、もう泣くのは沢山! おうちへ帰るんだよ! お母ちやんがカーシャを拵らへて呉れるよ、さうして揺籃ゆりかごの中へ坊やを寝かして、かう唄ふよ。
或る日私はね、揺籠ゆりかごに乗ったままお庭の何処どこかへ置かれていたのよ。私の頭の上には広い広い青い幕が丸く一ぱいに広がっていたのよ。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それは冷たい搖籃ゆりかごの中に病める小兒のやうに私の胸の中に顫へてゐた。病氣と惱みがそれを掴んでゐた。
吊床さ、そら……大人の寝る揺藍ゆりかごさ。
ぶらんこ(一幕) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
痩せこけた子だつた! それがまた何時も夜中搖籠ゆりかごの中で泣き續けて——他の子供のやうに思ひつきり泣きわめくのぢやなくて、しく/\泣き呻いたんだ。
ベシーは眠つてゐる兒を搖籠ゆりかごに寢かして彼を迎へに出て行つた。それから彼女は無理に私の帽子をらせ、お茶をすゝめた。私が蒼ざめて疲れたやうに見えるからと彼女は云ふのである。
通り過ぎた家に、奇妙な籠揺籃ゆりかごがあるのに気がついた(図427)。これは厚ぼったい、藁製の、丸い籠で、赤坊は暖かそうにその内へ詰め込まれていた。