“もともと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
元来35.5%
元々32.3%
素々16.1%
固々6.5%
旧々3.2%
本々3.2%
本本3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
安達さんも顔が潰れますけれど、私達だって元来もともと私達が後楯うしろだてになって始めたことですから、こゝで負けたんじゃ好い恥を
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
早速さっそく酒を取り寄せて、石にぶっかけてみました。けれども、元々もともとからの石ですから、酒をかけたくらいで正覚坊になりようわけはありません。
正覚坊 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
ところが素々もともと事大じだい思想にとらえられていた朝鮮は左顧右眄さこうべん、容易に日本に信頼するの態度を示さざる結果、ついにあんな仕末になってしもうたのである。
と云って、固々もともと恋人に送る艶書えんしょほど熱烈な真心まごころめたものでないのは覚悟の前である。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
んの生命を掻払かっぱらいさえすりゃ、お孝とのよりが戻って、早い話が旧々もともと通り言うことを肯いて、女が自由になる見込さえあればですだ、それこそ、お前んが国手でも、神でも、仏でも
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
勿論その禍の中にまた福も交り候えども、しょせん一生の間難儀さえすれば先の福がある事なり。何の効けんもない事に観音へ頼りて福を求める様の事は本々もともと無益に存じ候。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
しかし男子の非道に反抗してこういう逆襲の態度にでる事は暴を以て相酬あいむくいるので、本本もともと互に謙遜し、互に尊敬し協和して男女各自の天分を全くすべき真理にもとっておりますから
離婚について (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)