“むつき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ムツキ
語句割合
襁褓81.5%
六月12.3%
睦月3.1%
正月1.5%
1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
襁褓むつきの籠と共に、市に売られていたのである。王允は、その幼少に求めてわが家に養い、珠をみがくように諸芸を仕込んで楽女がくじょとした。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いくら国もとの方へ手紙を出しましても、もう六月むつきというもの返事もありません。きっと母親も死んだに違いありません。
睦月むつきの風はサッと腥く吹いて過ぎます。
僧かと見れば僧でもなく俗かと見れば僧のようでもある。季節は早春の正月むつきだというのに手に渋団扇しぶうちわを持っている。脛から下は露出むきだしで足に穿いたのは冷飯草履ひやめしぞうり
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
空っ風の吹く正月むつきの朝、すこし心願があったので供も連れず起き抜けに観音様まで参詣すると、大きな公孫樹いちょうの樹の蔭で赤児がピーピー泣いている、この寒空に捨て子だな、邪見の親もあるものだと
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
鴻野こうの、尾崎、大間木、芦ヶ谷と水路に添って来るうち、ふと、湖の東岸に近い芦の中に、三艘の苫船が、みよしを入れているのを見つけた。しかも、その一艘の苫には、嬰児あかごむつきが干してあった。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)