“むこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ムコ
語句割合
婿32.7%
26.0%
無辜19.5%
12.8%
3.7%
2.6%
武庫1.2%
女婿0.2%
佳婿0.2%
向革0.2%
0.2%
女壻0.2%
聟殿0.2%
0.2%
賢婿0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幸い資本もとでを見てやろうとおっしゃってくださる方もありますから、しかるべき、と申したところで身分相当のところから婿むこを迎えて
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
彼女かのじょは、このおろかなむこが、たとえ自分じぶんしたい、あいしてくれましたにかかわらず、どうしても自分じぶんあいすることができなかったのです。
海ぼたる (新字新仮名) / 小川未明(著)
或人は庄司署長を攻撃して、功名にはやる余り、無辜むこを陥いれたので、支倉は哀れな犠牲者だと云うその是非についてこれより述べよう。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
松と草藪くさやぶ水辺すいへんの地面と外光と、筵目むしろめも光っている。そうして薄あかい合歓ねむの木の花、花、花、そこが北島、むこはるかが草井の渡し。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
かみの氏子、堀の内にてよめをむかへ又はむこをとりたるにも、神勅しんちよくとてむこに水をたまはる、これを花水祝はなみづいはひといふ。毎年正月十五日の神㕝じんじ也。
風呂敷が少し小さいので、四隅よすみむこう同志つないで、真中にこま結びを二つこしらえた。宗助がそれをげたところは、まるで進物の菓子折のようであった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
綺麗な水のしやぶしやぶと云ふ音と人々の笑ひさゞめく声と河原の白い砂と川口の向うに見える武庫むこの連山が聯想されます。街の東の仕切になつて居るのは農人町川のうにんまちがはです。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
「さて。……今日は一つやっちまおうか。小面倒だが、毛家の女婿むこのあの与力が、まだかまだかとまたうるさく言って来やがるにちげえねえ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
或る西蕃王のやしきにいて、郡馬ぐんば(王の女婿むこ)となったが、その黒い姫君すらも、彼を嫌って、振り抜いたとかで、自分からそこを追ン出てしまったため、以来
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「喬老。武士たちに命じて、賈華を斬りすてておしまいなさい。わが佳婿むこがねの見ていらっしゃる前で」と、罵った。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女たちは塗りの台に花模様の向革むこをつけた高下駄をはいて、島田の髪が凍てそうに見えた。蛇の目の傘が膝の横に立っていた。
雪の夜 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
みんなみかけり北にむこ
聟殿むこは、乗ぜられやすい残臭を、とゞめてゐる
我今すなわちすでに好きむこを得たりと。すなわち、指語すらく中に宿るべしと。阿那律すなわちすすみて室に入り結跏趺坐けっかふざす。坐して未だ久しからずしてまた賈客あり、来たりて宿を求む。
「そうでしたか。私は新野の玄徳ですが、臥龍のいおりを訪うこと二回、今日もむなしく会えずに帰るところです。いったい、あなたの賢婿むこさんは何処へ行ったのでしょう?」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)