“ぼうてい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
眸底66.7%
某邸33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ほかの部分は夜目よめでよく見えんのに、顔だけが著るしく強い色をして判然眸底ぼうていに落つるからである。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
城らしきものはかすみの奥に閉じられて眸底ぼうていには写らぬが、流るるしろがねの、けむりと化しはせぬかと疑わるまで末広に薄れて、空と雲との境に入る程は、かざしたる小手こての下より遙かに双のまなこあつまってくる。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
不安ふあんをりだし、御不自由ごふじいうまことにおどくまをねるが、近所きんじよけるだけでもみづりない。外町ほかまちかたへは、とつて某邸ぼうていことわつた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かんがへ、かんがへつゝ、雨戸あまどつて、裏窓うらまどをあけると、裏手うらて某邸ぼうていひろ地尻ぢじりから、ドスぐろいけむりがうづいて、もう/\とちのぼる。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
御安心ごあんしんなさいまし、大丈夫だいぢやうぶでせう。」といふところへ、濱野はまのさんが、下駄げたならしてんでもどつて、「づか/\にはからはひりますとね、それ、あのぢいさん。」といふ、某邸ぼうてい代理だいり夜番よばん
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)