“ほうこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ホウコウ
語句割合
彷徨38.1%
咆哮22.3%
奉公19.8%
方向6.1%
芳香3.0%
方嚮1.8%
咆吼1.8%
豊公0.9%
封侯0.6%
奉行0.6%
縫工0.6%
保孝0.3%
保晃0.3%
吼哮0.3%
奉孝0.3%
奉考0.3%
宝香0.3%
攖咆哮0.3%
方公0.3%
砲熕0.3%
砲腔0.3%
礮工0.3%
蓬蒿0.3%
豐公0.3%
龐公0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼はやたらに彷徨ほうこうした。錯誤は人間的で、彷徨はパリーっ児的である。彼の奥底には洞察力があり、見かけによらぬ思索力があった。
風雨の咆哮ほうこうをうち消すように、ぶきみな地鳴りが起こり、非常な圧力をもった黒い山のようなものが、二人のうしろへ轟々ごうごうと押し寄せた。
榎物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
曾祖母ひいばあさん、祖父おぢいさん、祖母おばあさん、伯父おぢさん、伯母おばさんのかほから、奉公ほうこうするおひなかほまで、家中うちぢうのものゝかほ焚火たきびあかうつりました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
それと同時どうじ地震波ぢしんぱ地球内部ちきゆうないぶ方向ほうこうにも進行しんこうして反對はんたい方面ほうめんあらはれ、場合ばあひによつては地球ちきゆう表面ひようめん反射はんしやしてふたゝ方面ほうめんむかうのもある。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
淡い甘さの澱粉でんぷん質の匂ひに、松脂まつやにらん花を混ぜたやうな熱帯的な芳香ほうこうが私の鼻をうつた。女主人は女中から温まつた皿を取次いで私の前へ置いた。
過去世 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
「田居に」の「に」は方嚮ほうこうをも含んでいる用例で、「小野をぬゆ秋津に立ちわたる雲」(巻七・一三六八)、「京方みやこべに立つ日近づく」(巻十七・三九九九)
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「うわゥ、うわゥ」と奇妙な声で咆吼ほうこうしながら、首を振り腰をひねって、しきりに前庭を遊曳ゆうえいする様子。
これ皆様みなさま御案内ごあんないのことでござりますが、其時そのとき豊公ほうこう御寵愛ごちようあいかうむりました、鞘師さやし曾呂利新左衛門そろりしんざゑもんといふ人が、此事このこといて、わたくしも一つやつて見たうござる、とふので
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
いよいよ誓って、彼の勲功を帝に奏し、わざわざ朝廷の鋳工ちゅうこう封侯ほうこうの印をさせた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これが娘お菊の出世の緒口いとぐちになって、思いも寄らぬ玉の輿に乗るかも知れないというのは、娘に力を落させないための口実で、実は世間の評判通り、一年の奉行ほうこうの後
衣服、旗、兵甲などの縫工ほうこうは、すべて侯健こうけんの係。造壁ぞうへき築造ちくぞうの任は、陶宗旺とうそうおう
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
岡本况斎、名は保孝ほうこう、通称は初め勘右衛門かんえもん、後縫殿助ぬいのすけであった。拙誠堂せつせいどうの別号がある。幕府の儒員に列せられた。『荀子じゅんし』、『韓非子かんぴし』、『淮南子えなんじ』等の考証を作り、かたわら国典にも通じていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
正親町おおぎまち天皇の時、じゅ五位じょう岡本保晃ほうこうというものがあった。保晃は半井瑞策に『医心方』一巻を借りて写した。そして何故なにゆえか原本を半井氏に返すに及ばずして歿した。保晃は由顕の曾祖父である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
いや、東の空いっぱいに響き返して、まだ見えぬ岩壁の下から下から湧きあがって来た。耳もろうするばかりのその怒号、吼哮ほうこう
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
弟は劉理りゅうり、字は奉孝ほうこうという。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「哀しいかな郭嘉かくか。痛ましい哉、奉考ほうこう……ああ去って再びかえらず」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
惟皇これこうたる上帝じょうてい、宇宙の神聖、この宝香ほうこうを聞いて、ねがわくは降臨を賜え。——猶予ゆうよ未だ決せず、疑う所は神霊にただす。請う、皇愍こうびんを垂れて、すみやかに吉凶を示し給え。」
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
彼らが逆らえば、風はうめきをあげて根こそぎにひっ攖咆哮ほうこうした。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
羽後うご能代のしろ方公ほうこう手紙をよこしてその中にいふ
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
砲熕ほうこうの前へ、ノコノコ現われて、敵弾から受けた損傷の程度を調べに行った水兵があった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
たとえば大砲の砲腔ほうこうをくり抜くときに熱を生ずることから熱と器械的のエネルギーとの関係が疑われてから以来、初めはフラスコの水を根気よく振っていると少しあたたまるといったような実験から
科学と文学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
吾が師平象山は経術深粋なり、もっとも心を時務にとどむ。十年前、藩侯執政たりしとき、外寇の議論をたてまつり、船匠せんしょう礮工ほうこう・舟師・技士を海外にやとい、艦を造りほう、水戦を操し礮陣を習わんことを論ず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
ああわれ 蓬蒿ほうこうの人
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
やまくや豐公ほうこう小田原をだはらしろ
熱海の春 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
龐公ほうこうは俗人であるが僧侶に劣らなかった。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)