“べり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
83.3%
6.7%
3.3%
3.3%
3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
べりの下駄も、遺書かきおきも、俺のさせた狂言で、うまく国許をずらかってから、彼女あいつは、江戸で女師匠、俺は、持ったがやまい博奕ばくち、酒。
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吾妻川べりに付いて村上山むらかみやまを横に見て、市城村青山村あおやまむらに出まして、伊勢町いせまちよりなかじょうというとこに掛った時はもう二時少々廻った頃、木村屋きむらやと申す中食ちゅうじき場所がございます。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「新嘉坡の一夜」の主人公上月は、長い間の航海に、青空と青海に圍まれて塵埃を浴びず、帆綱に鳴る潮風と船べりを打つ波の音を聽く丈で、濁つた雜音には遠ざかつてゐた。
その頃江戸川べりに住んでいた私は偶然川畔かわべり散策ぶらついていると、流れをりて来る川舟に犢鼻褌ふんどし一つで元気にさおをさしてるのが眉山で、吉原よしわら通いの山谷堀さんやぼりでもくだ了簡りょうけん
台下にはちらりほらり、貧しそうな農家は有るが、新利根川べりには一軒も無く、唯蘆荻あし楊柳かわやなぎが繁るのみで、それもだ枯れもやらず、いやに鬱陶うっとうしく陰気なので有った。
死剣と生縄 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)