“ぶらり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
漫然50.0%
飄然50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お糸さんを一足先へかえし、私一人あとから漫然ぶらりと下宿へ帰ったのは、彼此かれこれ十二時近くであったろう。もう雨戸を引寄せて、入口のおおランプも消してあった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
自己の暗い過去の影からわれて自棄やけで飛込んで来るのもあるが、多くは学生、店員、職工の中途半端の者や、地方の都会農村から成功を夢みて漫然ぶらりと大都会へ迷い出た者が、大部分だから
監獄部屋 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
源助は以前もと静岡在の生れであるが、新太郎が二歳ふたつの年に飄然ぶらりと家出して、東京から仙台盛岡、其盛岡に居た時、あたかも白井家の親類な酒造家の隣家の理髪店とこやにゐたものだから
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
新太郎が二歳ふたつの年に飄然ぶらりと家出して、東京から仙臺盛岡、其盛岡に居た時、恰も白井家の親類な酒造家の隣家の理髮店とこやにゐたものだから、世話する人あつてお定らの村に行つてゐたので
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)