“ふらん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:フラン
語句割合
腐爛73.9%
不爛13.0%
不乱4.3%
腐乱4.3%
不亂2.2%
孵卵2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下人げにんは、それらの死骸の腐爛ふらんした臭気に思わず、鼻をおおった。しかし、その手は、次の瞬間には、もう鼻を掩う事を忘れていた。
羅生門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
甲「控えろ、仮令たとい三寸不爛ふらん舌頭ぜっとうを以て陳じても最早逃れられぬぞ、是なるは番人喜助の女房梅で有る、見覚えが有るかうじゃ」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
めくらのすがたは一心不乱ふらんに、たなごころをあわせ、八神殿しんでん神々かみがみねんじていた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
禅家で点心てんじんというが、一片の食を投じて、霊肉の腐乱ふらんすくうという意味通りの役を、この一口の湯が、兵馬のすべてに向って与えたようです。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
しん不亂ふらんいのりしに今日ははや源内の罪きはまり御仕置と聞し故娘の豐は其日ちゝの引れゆきし御仕置場へ行て見るに終にあだつゆ消果きえはてしゆゑ泣々なく/\も其所を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しん不亂ふらんに念じ居たりしが不※ふととなりの話しの耳の入女房お政は心付是は當時天下に名譽高き御奉行と評判ひやうばんある大岡越前守樣へ駈込かけこみ訴訟をして夫文右衞門が身のあかりの立樣に御慈悲ごじひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
孵卵ふらん器の中で少しずつ発生してゆく雛をみて、旨そうだなと思うときがある。生物学の実験者が観察の対象に対してこんな食いしん坊心をおこすのは、久米の仙人の迷いと同じ大罪である。