“ふゆごもり”の漢字の書き方と例文
語句割合
冬籠100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ天地暗澹あんたんうちに、寒い日がしずかに暮れて、寒い夜がしずかに明けた。この沈黙は恐るべき大雪をもたらす前兆である。里の人家ではいずれも冬籠ふゆごもりの準備にかかった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
あったかい初茸飯の湯気の立つのをふうふう吹きながら、故郷の秋のあわただしく暮れて、早い初雪が来て冬籠ふゆごもりの季節となる頃を、涙ぐましい程なつかしく思い出した。
果樹 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
あのあたりは冬籠ふゆごもりの雪の中で、可心——という俳人が手づくろいに古屏風ふるびょうぶの張替をしようとして——(北枝編——卯辰うたつ集)——が、屏風の下張りに残っていたのを発見して
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)