“ふたとせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
二年83.3%
二歳16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かくて二年ふたとせ過ぎぬ。この港の工事なかばなりしころわれら夫婦、島よりここに移りてこの家を建て今の業をはじめぬ。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
今の家に綾子が育てられる事となつたのは、一昨年をととしの春だつた。それから——はや二年ふたとせは過ぎた。
秋雨の絶間 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
一歳ひととせか、二歳ふたとせか、三歳みとせの後か、明さんは、またも国々をめぐり、廻って、唄は聞かずに、この里へ廻って来て、空家なつかし、と思いましょう。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼は日記帳に彼の胸中を説いて、やっとみずから慰めたくらいである。彼は断念あきらめようと思った、しかしこれは彼のなし得るところではなかった。そこに無限の苦は存するのだ。かくて二歳ふたとせは流れた。
愛か (新字新仮名) / 李光洙(著)