“ふせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
富贍23.8%
附箋23.8%
膚浅19.0%
付箋9.5%
膚淺4.8%
不宣4.8%
浮船4.8%
符箋4.8%
覆薦4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中学時代に、自分ながら誇っていた想像の富贍ふせんなことなどは、もう俺の頭の中には、跡形もなくなっている。が、ともかくこの脚本を書き上げる。
無名作家の日記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
一度こちらから親の家へ尋ね合した手紙は、久しく前に移転して住所不明の附箋ふせんで返されて来た。
過去世 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
榛軒は先づ桂川桂嶼と所見を同じうして、晩出蘭学者の飜訳書に由つて彼邦医方の一隅を窺ひ、膚浅ふせん粗漏を免れざるをそしつた。しかし榛軒のことは此に止まらない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
我等は日ごとにペトラルカの深邃しんすゐなる趣味といふことを教へられき。ハツバス・ダアダアの云ふやう。膚淺ふせんなる詩人は水彩畫師なり、空想の子なり。
主公はわが學の膚淺ふせんなるを責め給へり。
粛啓しゅくけい いつでも人間をやめ得る覚悟を考えており候えども、覚悟の腰がふらついて困り候う。しかしお陰でからだのほうは大いによろしく候う。不宣ふせん
廃める (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
追うも追われるも、これとも屍体したいにあやつられる浮船ふせんである。
空中墳墓 (新字新仮名) / 海野十三(著)
符箋ふせんが二三まいついてるから、よく調べると、山城屋から、いか銀の方へまわして、いか銀から、萩野はぎのへ廻って来たのである。その上山城屋では一週間ばかり逗留とうりゅうしている。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この歌の「はぐくむ」は翼で蔽うて愛撫する意だが、転じて養育することとなった。史記周本紀に、「飛鳥其翼を以て之を覆薦ふせんす」の例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)