“びくびく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
怯々25.0%
怯気々々25.0%
恟々16.7%
戦々兢々8.3%
兢々8.3%
悸々8.3%
惴々8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後はもういかなる運命が襲いかかって来ようともいとわないのであったから、そう怯々びくびくすることもないのであったが、それでも昨夜の記事が出ていないということはさすがに私の心をほっとさせた。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
いや、まあそんなに怒るな、はたに居る者が怯気々々びくびくする。」
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
チットモ恟々びくびくする事はない。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
常に戦々兢々びくびくとして、その部落出身だという素性を隠そうと努めているのは、はたして何のためでありましょう。
融和促進 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
みちで偶然ひょっこり顔見知りの人に遇いはせぬか、雑談はなしのついでにも困った問題に触れはせぬかと、常に戦々兢々びくびくとして、寝ても、覚めても、少しも心の安まる暇はありません。
融和促進 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
おも下町したまちをあらして歩いたんですが、なにしろ物騒ですから暗い晩などに外をあるくのは兢々びくびくもので、何時いつだしぬけに土手っ腹をえぐられるか判らないというわけです。
半七捕物帳:18 槍突き (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
正吉だけが酷く悸々びくびくとしてゐた。
村のストア派 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
家主いえぬし女主人おんなあるじところ見知みしらぬひとさえすればそれもになる。もん呼鈴よびりんたび惴々びくびくしては顫上ふるえあがる。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)