“ひらき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
51.4%
16.2%
8.1%
開扉8.1%
上帆5.4%
開戸5.4%
2.7%
披戸2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
美人の一声 それからその美人が門口の紐でくくってあるテントのひらきを明けてこっちへ進んで来てその犬を一声叱り付けますと
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
しかるに今日、こころみに士族の系図をひらきてこれを見れば、古来上下の両等が父祖を共にしたる者なし、祖先の口碑こうひを共にしたる者なし。あたかも一藩中に人種のことなる者というもなり。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
一方には彼等を網羅してこれを諭し、その古来徹骨てっこつもうひらきて我主義に同化せしめんとの本願なれば、四面暗黒の世の中にひとり文明の炬火きょかを点じて方向を示し、百難をおかしてただ前進するのみ。
玄関には開扉ひらきが寄せてあったが、まだ締りはしてない様子だ。丁度いいと思って、いきなり中に飛び込んだものだ。そして郵便と云いながら小包を投り込んでやった。
未来の天才 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
上帆ひらきをあげよ、山颪やまおろし
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
彼は思い切って木さくを越えて庭の内にはいった。小屋に近よってみると、入り口といってはきわめて低い狭い開戸ひらきがついていて、道路工夫が道ばたにこしらえる建物に似寄ったものであった。
この権太は大和国下市村の男なるに、芝居にて江戸風の大いなせにすることにつきては、すでに前人も不審を懐きし所なるが、ひらきは深くとがむべきにもあらざるべし。
すると開けはなした披戸ひらきから、裏庭の小さな畠をいぢつてゐる母親の後ろ姿が見えた。
水と砂 (新字旧仮名) / 神西清(著)