“ひなげし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
雛罌粟44.0%
雛芥子40.0%
虞美人草12.0%
美人草4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
矢車菊や雛罌粟ひなげしが我々の腕にはみ出してゐた。空は火であつた。見渡す限りの広大さ、沈黙は眩暈に満ちてゐた。不可能な、もしくは無関心な死。
雛芥子ひなげしが散って実になるまで、風が誘うをながめているのだ。色には、恋には、なさけには、その咲く花の二人をけて、他の人間はたいがい風だ。
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
昨日きのふ君がありしところにいまは赤く鏡にうつり虞美人草ひなげしのさく
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
雄蕋の頭についてゐる二つ重なつたやうな袋はやくと云ふのだ。そしてその袋の中にはいつてゐる粉は花粉と云ふのだ。丁子や百合や、其他大抵の植物の花粉は黄色だが、美人草ひなげしのは灰色を