“ひがい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
被害75.0%
25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平次は早くも、そんなことに氣が付きましたが、尾張家には被害ひがいがなかつたので、荒立てるまでもあるまいと言つた樣子で、そのまゝ戻つてしまひました。
「そう云う差別なら、誇大妄想狂こだいもうぞうきょう被害ひがい妄想狂との間にもある。」
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それから車で大津に帰り、小蒸汽で石山に往って、水際みぎわの宿でひがいしじみの馳走になり、相乗車で義仲寺ぎちゅうじに立寄って宿に帰った。秋雨あきさめの降ったり止んだり淋しい日であった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
それは今の季節の京都に必ずなくてはならぬひがいの焼いたの、ふなの子なます明石鯛あかしだいのう塩、それから高野こうや豆腐の白醤油煮しろしょうゆにに、柔かい卵色湯葉と真青な莢豌豆さやえんどうの煮しめというような物であった。
黒髪 (新字新仮名) / 近松秋江(著)