“はらから”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハラカラ
語句割合
同胞54.4%
兄弟22.1%
姉妹10.3%
兄妹4.4%
弟妹2.9%
同兄弟1.5%
同胞達1.5%
幼弟妹1.5%
肉親1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
未知の同胞はらからを探していると公表したけれど、こう後から後へと妾によく似た人物が出て来たのでは、気味がわるくて仕方がない。
三人の双生児 (新字新仮名) / 海野十三(著)
このころよりかれが挙動ふるまいに怪しき節多くなり増さりぬ、元よりかれは世の常の人にはあらざりき。今は三十五歳といえど子もなく兄弟はらからもなし。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
げに治子の姉妹はらからなりと言わんもわれいかでたやすく疑いべき、ことに最初わが方を振り向きし時のまなざしは治子のと少しもたがわず
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
老母を囲んで夜業よなべの手内職をしている兄妹はらからがある。物質には極端にめぐまれていない代りに、秀吉や家康の家庭にはないものをお互いが持ち合っているらしい。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その幼き弟妹はらから二人は病める姉をなつかしがりて、しばしば母に請えど、病を忌み、かつは二人の浪子になずくをおもしろからず思える母は、ただしかりてやみぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
ここに圓野まとの比賣やさしみて「同兄弟はらからの中に、姿みにくきによりて、還さゆる事、隣里ちかきさとに聞えむは、いとやさしきこと」といひて、山代の國の相樂さがらかに到りし時に、樹の枝に取りさがりて、死なむとしき。
たくさん生れた同胞達はらからが、皆早死にをしたのも、そんなことが原因になっているのではあるまいかとも考えられる。浩はほんとうに恐ろしかった。
日は輝けり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
おりから「ねえさまが来たよ姉さまが」と子供の声にぎやかに二人ふたり幼弟妹はらから走りで来たりて、その母の「静かになさい」とたしなむるも顧みず、左右より浪子にすがりつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
痴鈍ちどんな童、故あって、郷里にもうとまれ、とかく、肉親はらからたちとも、折合いのむずかしい者故、長く、当家の下僕のうちになと、飼いごろしに
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)