“はがい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
羽掻42.9%
羽交21.4%
羽翅10.7%
羽翼7.1%
7.1%
破蓋3.6%
羽易3.6%
3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と入る。たもとすがって、にえの鳥の乱れ姿や、羽掻はがいいためた袖を悩んで、ねぐらのような戸をくぐると、跣足はだしで下りて、小使、カタリと後を
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
肩を斜めに前へ落すと、そでの上へ、かいなすべつた、……月が投げたるダリヤの大輪おおりん白々しろじろと、揺れながらたわむれかゝる、羽交はがいの下を、軽く手に受け、すずしい目を、じっと合はせて
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
その時も私の方から、御褒め申せば、もう何よりの御機嫌で、羽翅はがいひろげるように肩を高くなすって、御喜悦およろこびは鼻の先にも下唇にも明白ありあり見透みえすきましたのです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
此の倫子の羽翼はがいの蔭に人となったことは、如何ばかり右衛門をして幸福ならしめたか知れないが、右衛門の天資がすぐれていなければ、中々豪華驕奢きょうしゃの花の如くにしきの如く
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「鳥だ鳥だ大きな鳥だ! 手前を大きな鳥と見立て、黐棹槍の高坂流、はがいを突き通してくれべえかな! それ行くぞよ胸板だぞ! 今度は腹だ土手っ腹だ! アリャアリャアリャアリャ大鳥大鳥!」
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
胡華こかの家を立ってから、破蓋はがい簾車れんしゃは、日々、秋風の旅をつづけていた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「引手山」は不明だが、春日かすが羽易はがい山の中かその近くと想像せられる。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
せめては令見みせしめの為にも折々くぎを刺して、再び那奴しやつはがいべしめざらんにかずと、昨日きのふは貫一のぬからず厳談せよと代理を命ぜられてその家に向ひしなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)