“なほなほ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
尚々33.3%
猶々33.3%
直直33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
尚々なほなほこの与右衛門よゑもん、御国へも可参まゐるべく候間、被成御心付おこころづけなされ候て被下くだされ候はゞ、可忝かたじけなく候、以上 其後者そのごは以書状不申上しよじやうをもつてまをしあげず背本意ほんいにそむき奉存候、拙者も今程、肥後国へ罷下まかりくだり、肥後守念比ねんごろニ申候ニ付而、逗留仕居候
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
猶々なほなほ此のやうのくるしき思を致候いたしさふらふて、惜むに足らぬ命の早く形付かたづ不申まをさざるやうにも候はば、いつそ自害致候てなりと、潔く相果て候が、はるかまし存付ぞんじつさふらへば、万一の場合には、やうの事にも可致いたすべく
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「なほなほに」は、「直直なほなほに」で、素直に、尋常に、普通並にの意、「ふ葛の引かば依り来ねしたなほなほに」(巻十四・三三六四或本歌)の例でも、素直にの意である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)