“なが”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナガ
語句割合
24.0%
23.5%
20.0%
17.1%
6.2%
5.5%
0.8%
0.6%
0.3%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.1%
0.1%
0.1%
那賀0.1%
名書0.1%
存生0.1%
0.1%
流失0.1%
流水0.1%
流産0.1%
流連0.1%
0.1%
生存0.1%
0.1%
0.1%
諦視0.1%
長座0.1%
長裃0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ほんとうにかみながくおなりだこと。せめてもう二、三ねん長生ながいきをして、あなたのすっかり大人おとなになったところをたかった。」
鉢かつぎ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「ぢや、ねいさんは何方どちらすきだとおつしやるの」と、妹は姉の手を引ツ張りながら、かほしかめてうながすを、姉は空の彼方あなた此方こなたながめやりつゝ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
よるもうっかりながしのしたや、台所だいどころすみものをあさりに出ると、くらやみに目がひかっていて、どんな目にあうかからなくなりました。
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
女はそれがまんざらでもないらしくあしらいながいて彼に引き寄せられまいとしてジョーンの左腕にすがって居るようにも見える。
決闘場 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ただそれだけのために往々、ごく親しくしてる母と子とが、兄と弟とが、友と友とが、たがいにながく他人となってしまうことがある。
つい、そのころもんて——あき夕暮ゆふぐれである……何心なにごころもなく町通まちどほりをながめてつと、箒目はゝきめつたまちに、ふと前後あとさき人足ひとあし途絶とだえた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
入日いりひの落るを見て北條が歌を詠じたと云う……えゝ何とか云った……オヽ……「敵は打つ心まゝなる鴻の台夕日ながめしかつ浦の里」とんだと申すて」
芝雀しじやくる、福助のるあの梅川が八十三の皺くちやばゞあになるまで生きながらへてゐた事を考へるのは、恋をする者にとつて良い教訓である。
うなると、一刻いつこくじつとしてられぬのは武村兵曹たけむらへいそうである。腕拱うでこまぬいて、一心いつしん鐵檻車てつおりぐるま運轉うんてんながめてつたが、たちま大聲たいせい
在木ありきえだ色鳥いろどりながごゑするながさを
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
と思うと、袖を斜めに、ちょっと隠れたさまに、一帆の方へ蛇目傘ながらほっそりしたせなを見せて、そこの絵草紙屋の店をながめた。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すすぎのながさ立ぢあがる
鹿踊りのはじまり (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
しかるに予が近づきながめると一、二分間予を凝視したのち逃げ去るのが面白い。
ふうちゃんの首のところには、おできも傷もなかったようですわ、あの日のおひるっころ、ふうちゃんと蛇骨湯じゃこつゆへ一緒に入ったんですがそのときお互様たがいさまに、ながしっくらをしたんですのよ。
電気看板の神経 (新字新仮名) / 海野十三(著)
私と、アヤ子の二人が、あのボートの上で、附添いの乳母ばあや夫妻や、センチョーサンや、ウンテンシュさん達を、波にさらわれたまま、この小さな離れ島にながれついてから、もう何年になりましょうか。
瓶詰地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
聖人しやうにん御名を善信ぜんしんと申て三十五歳の時讒口ざんこうかゝりて越後にながさる、時に承元しようげん元年二月なり。
さるころはがきにて處用しよようと申こしたる文面ぶんめんおとことほりにて名書ながきも六ざうぶんなりしかど、手跡しゆせき大分だいぶあがりてよげにりしと父親ちゝおやまんより
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
御存知の通り文三は生得しょうとくの親おもい、母親の写真を視て、我が辛苦を艱難かんなんを忍びながら定めない浮世に存生ながらえていたる、自分一個ひとりため而已のみでない事を想出おもいいだ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
するとこの時山つづきの、横手の森から鬨の声が起こり、赤き旗三ながれひるがえり、七百あまりの将卒つわものが、騎馬、徒歩かちにて走り出して来た。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
峠を越すとすぐ川だったが、夏の大水で流失ながされた板橋の跡がまだそのままになっているので、裸で渉らなければならなかった。
蕎麦の花の頃 (新字新仮名) / 李孝石(著)
「いずれから行くも、落会う先は、さい、千曲の流水ながれを遠からず、川中島のあたりと知れ。十六日の夕までには、謙信はかならずそこに着陣せん。べつの道を行く者共も、その時刻におくるるな」
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……むなよ、ひそかに水にして、流産ながしてくれよ……と、泣いていいふくめ、江戸のやしきより水戸の三木仁兵衛みきにへえが家に身を預けられたものじゃ
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東雲しののめさんのきッさんは今日も流連ながすんだッてね」と、今一人の名山めいざんという花魁が言いかけて、顔を洗ッている自分の客の書生風の男の肩を押え、「お前さんもかえらないで、夕方までおいでなさいよ」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
岸の牧場にあふれるばかりにながれ落ちる水は、いかにもたった今氷河から融けて来たと思われる、底濁りのある蒼色で、その重々しい様子が、キンバイの咲き乱れた鮮やかな川岸の草原と
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
「拙者も浪人にござりまする。……人を率いた経験もあるもの。……が、今は自信を失い、生きる気消耗いたしました。生存ながらえて恥をかかんより、いっそ死してと存じまして。……」
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
すらりと目をながして、滑かに伸ばす手の方へ、印度人がかくれると、(お前さんに拳銃ピストルを上げましょう。)とこう言うんだ。少しは分る。私だって少々はかじる。
動物的の愛なんぞは何処かの隅にそっしまって置き、例の霊性の愛とかいうものをかつだして来て、薄気味悪い上眼を遣って、天から振垂ぶらさがった曖昧あやふやな理想の玉をながめながら
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
びんすこし白んで、悦ばしそうに貞之進を諦視ながめ、一旦思込んだ修行のり遂げるまでは、決して費用をおしむ所存はなく、そうかと云ってお前を危ぶむではないが
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
「うむ、月輪殿も、きょうはだいぶお長座ながいことだ」そこへ、奥から一人の僧が、まだ生後やっと十月とつきぐらいな嬰児あかごを抱えてきて
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『お指図によれば、今日は長裃ながとの仰せでござったが、諸侯、一名のれもなく、烏帽子大紋でござる故、それがしも、かように着替えました。悪しからず思召しくだされい』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)