“どぶねずみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
溝鼠75.0%
溝渠鼠12.5%
泥溝鼠6.3%
溷鼠6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この眼力に間違いなくば、彼奴きゃつはただの鼠じゃねえ。巻物をくわえてドロドロとすっぽんからせり上がる溝鼠どぶねずみ
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
私はちょっと用を足しにわきへ行っていたのでしたが、帰って見ると、店は粉微塵こなみじんになっている。池へ落ちた群衆が溝渠鼠どぶねずみのようになってい上がって、寒さに震えている。
泥溝鼠どぶねずみのような全身を上げて、男は、溝の底から呶鳴どなった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ええ、おい。嘘にもほんとうにもしろ、お嬢さんと駈け落ちをしたという色男じゃあねえか。どうで溷鼠どぶねずみだ。今更まじめな面をしたって、毛の色は白くならねえぜ」
半七捕物帳:20 向島の寮 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)