“どう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ドウ
語句割合
如何30.0%
15.6%
8.5%
6.9%
6.8%
奈何5.5%
4.0%
3.2%
2.9%
2.7%
何様1.9%
1.9%
1.8%
何卒1.0%
0.6%
0.6%
何樣0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
么麽0.3%
何故0.3%
0.3%
么麼0.2%
奈様0.2%
怎的0.2%
0.2%
何如0.2%
0.2%
0.2%
抑〻何樣0.2%
胴体0.2%
什麽0.2%
0.2%
0.2%
如何樣0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
初めは木戸、大久保が中心であったが、この二人の死後如何どうかというに、木戸、大久保に吸収された人物が代ってまた中心となった。
革のこなし方が実に見事で、一朝にして生れた仕事でないのを想わせます。面頬めんぼおどう籠手こてもしばしば見とれるほどの技を示します。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
やっと二三十けんばかりの処に近づいて、月の光りにすかして見ると、提燈ばかりが歩いているのでなく、どうやら人が持っているのだ。
北の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と下ろした太刀は斜めにれて、機を得た作左衛門の抜き撃ちは誤またずに、よろけた彼の腰車を、見事にどうと斬って伏せた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しばらくしてあをけむり滿ちたいへうちにはしんらぬランプがるされて、いたには一どうぞろつと胡坐あぐらいてまるかたちづくられた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
おそかなおのれより三歳みつわか山田やまだすで竪琴草子たてごとざうしなる一篇いつぺんつゞつて、とうからあたへつ者であつたのは奈何どうです、さうふ物を書いたから
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しょせん逃げおおせぬとあきらめてか、途中、小さいどうを見かけるやいな隠れこんで、内から御堂格子みどうごうしを閉じていたのだった。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ずんと切落きりおとせば掃部はたまらず尻居しりゐどうたふれつゝヤア殘念ざんねんうらめしやだまし討とは卑怯ひけふ未練みれん是重四郎殿何者か我があし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「船が無事にボストンに着くかどうかは、唯私のこの腕に頼る外はありませんぞ。」
杖笠を棄ててたたずんだ順礼、どうしゃの姿に見せる、それとても行くともかえるともなく煢然けいぜんとして独りたたずむばかりで、往来の人はほとんどない。
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其中そのなかの一人は同じ村外れの一軒のあばから金色きんいろの光りが輝きいでるのを見て不思議に思つてうかがつて見ますと何様どうでせう
金銀の衣裳 (新字旧仮名) / 夢野久作(著)
がんがんひびくどうや鉄の音やつちの音、そういう物音の中に、河岸かし通りをからから走って行くたくさんの車の音が交じって聞こえた。
胸の所がガランどうになって、心臓がいやに上の方へ浮上って来た。そして、あごの筋肉がツーンとしびれて、やがて、歯の根がガクガクと動き始めた。
灰神楽 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
幾久しく記念致したいと存じますによって、何卒どうか師匠のお名の一字をおもらい致したい
そのまゝどうとばかり地上にち申候。
榎物語 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
突如いきなり蒲団を後から引いたので、蒲団は厠の入口で細君の手に残った。時雄はふらふらと危く小便をしていたが、それがすむと、突如いきなりどうと厠の中に横に寝てしまった。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
立て今日御奉行樣がお秀を取戻とりもどして遣はすと仰せられた故離縁状は何樣どうしてもかゝずと云ふに番頭久兵衞は甚だこまはていや然樣さやうなる事を云はれたとて離縁状を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
どうと投出す機會はずみに切込九郎兵衞がやいばあつと一聲さけび女の體は二ツになり無慚むざんの最期に惣内はお里と心得心もそらおのれ女房のかたきめと追詰々々切むすび九郎兵衞諸共もろとも曲者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「僕はとうてい、あの倍音が鐘だけで証明出来ようとは思わんがね。それより手近な問題は、鎧通しを伸子が握らされたかどうか——にあると思うのだ」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
然れども思え、いたずらに哭してどうして、墓前の花にそそぎ尽したる我が千行せんこうなんだ、果して慈父が泉下の心にかなうべきか、いわゆる「父の菩提ぼだい」をとむらい得べきか。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
吾等われらとう印度洋インドやうこの孤島はなれじまへだゝつてつても、么麽どうしてこのいわはずにられやう、去年きよねんも、一昨年おとゞしも、當日たうじつ終日しうじつげふやすんで、こゝろばかりの祝意しゆくゐひやうしたが、今年ことし今日けふといふ今日けふ
なにんだとう、づう/\しい阿魔あまだ、くし何故どうしてらつたんだかつてろつちんだ、んでもわかんねえのか、つてろよ」勘次かんじしばらあひだいて、またかつと忌々敷いま/\しくなつたやうに
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
⦅後どう又兵衛いつつも拝んだづなす⦆
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
先生少しも御承知ないから、么麼どうも此頃の小説は千篇一律で詰りませんナ、女郎文学でござる、心中文学で厶ると欺騙して引退るだけだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
何しろ学問は打棄うつちやつて西鶴が么麼どうしたの其碩きせきが么麼したの紅葉はえらいのさゞなみは感心だのと頻りに肩を入れられるさうナ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
早くお婿さんが来て自分を一緒に遠いところへ連れて行つて欲しい、斯の熱くなつたり冷くなつたりするやうな繊柔ひよわい自分をもつと奈様どうかして欲しいと願つた。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「叔父さん、一寸被入いらしつて下さいませんか。あねさんが奈様どうかしましたから。」
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
しかしそれは怎的どうでもいゝといふなぐりではなくて、すべてがおしなたいして命令めいれいをするには勘次かんじこゝろあまはばかつてたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かねさん自分じぶん這入へえんのにけむつたけりや、おんしてからへえつたらかんべなあ、それに怎的どうしたもんだ一同みんな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
おかみさんたちの懐中時計も「どうつ!」と言った。そして子供たちの懐中時計も、猫や豚の尻尾についている小さな鍍金めっきの時計も「どうつ!」と言った。
鐘塔の悪魔 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
どうつ!」とヴァンダーヴォットタイムイティス中の、鞣皮で張った肱掛椅子に腰を下した小さな爺さんたちが、鸚鵡おうむ返しに言った。爺さんたちの懐中時計も「どうつ!」と言った。
鐘塔の悪魔 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
が、漠然人生に触れるの主観を修養するのと言ってるうちは、意味がく分っているようでも、いよいよ実行する段になると、一寸ちょっとまごつく。何から何如どう手を着けていか分らない。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
何如どうしたはずみだったか、松陰先生に心酔して了って、書風までつとめて其人に似せ、ひそかに何回猛士とかせんして喜んでいた迄は罪がないが、困った事には、斯うなると世間に余り偉い人が無くなる。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
『あゝ、どうにかかうにか間に合せて置いた。二級懸持ちといふやつは巧くいかないものでねえ。』と言つて、銀之助はしんから出たやうに笑つて、『時に、君は奈何どうする。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
其を思ふと廃して了へと言ふのは実際可愛さうでもある。しかし、君、我輩のやうに子供が多勢ではどうにもかうにも仕様が無い。一概に子供と言ふけれど、その子供がなか/\馬鹿にならん。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
私お察し申してをります。ですから私決してくどい事は申上げません。少し聞いて戴きたい事が御座いますのですから、どうかそれだけいはして下さいまし
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そのおことば次第で、私もう断然何方どちらに致しても了簡を極めて了ひますですから、間さん、貴方もどうか歯にきぬを着せずに、お心に在る通りをそのまま有仰つて下さいまし。よろしう御座いますか。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
張る氣とは抑〻何樣どういふもので有らう。弛む氣とは抑〻何樣いふもので有らう。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
福を分たぬものの卑吝の情状は抑〻何樣どうである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
一所にベットリと、大きく、楕円形に、血痕が附いている。巨大な蜘蛛くも胴体どうと見れば見られる。まずあそこへ、腸を叩き付けたのであろう。瞬間に腸が千切れ、四方へ開いた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
内部うちから見たこの紙帳の気味悪さ! 血蜘蛛の胴体どうは、厚味を持って、紙帳の面に張り付いていた。左衛門が投げ付けたはらわたの、皮や肉が、張り付いたままで凝結こごったからであった。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
鶏頭、鶏頭、俺は什麽どう考へても軽薄にはなれない、あの人が恋しい。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
どうあり、ただちに予等を引いて応接室に到る。長方形の卓一、洋風の椅子二三、卓上に盤あり。陶製の果物を盛る。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「……どんより証拠使用人が大将の為めにどうおしみません。第一人格が立派いっぱです」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「あゝ自分の妻だ!」胸の動悸は急に高まつて來た。如何樣どうしたのだ、一所に下りて行かう、とすゝめると、視線を落したまゝ動かない。小兒等は俄かに泣き出した。
(旧字旧仮名) / 吉江喬松吉江孤雁(著)
犬は、七日程前に、どうした機會かで此曠野の追分へ來た。そして、何方の路から來たのか忘れて了つた。
散文詩 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
薄金うすがねで作った吊鐘形つりがねがたの——それに把手とってが付いているので——戦場にでも雨の夜行にでも持ち歩けるがんどうとよぶ燈具だった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おどうつておで。」と云つた。
一九二八年三月十五日 (旧字旧仮名) / 小林多喜二(著)
三之丞はおのれの位置につくと、おもむろに右肌を脱ぎ三ところどうの弓をとって矢をつがえながら見やった。幸之進は大剣のさやを払って青眼、右足をすこし進めて構えている。呼吸五つあまり。
備前名弓伝 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
第一だいいち喜悦よろこびは、先刻せんこく輕氣球けいきゝゆううへうたがつたやうに、いまいままで、我等われらうかべるこの太洋たいやうは、大西洋たいせいやうか、はたアラビアンかいかもわからなかつたのが、只今たゞいま水兵すいへいことばで、矢張やはりわたくしおもつたどうり、このうみ