“とんじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
遁辞77.3%
豚児22.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
右の如く口実を設けてのがれんとする者は、なおかつ愛すべし。滔々とうとうたる天下、この口実遁辞とんじを用いる者さえもなき世の中なれ、憐れむべきにあらずや。
教育の事 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
丁度烏賊いかが、敵をおそれて、逃げるときに厭な墨汁を吐き出すように、この男も出鱈目でたらめな、その場限りの、遁辞とんじを並べながら、怱卒そうそつとして帰って行った。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
よつ其駁雑そのはくざつけづり、校訂かうてい清書せいしよし、豚児とんじ京水にゑがゝしめしもの三巻、書賈しよかこひおうじ老人につげゆるもつてしきしに、発販はつはん一挙いつきよして七百余部よぶひさげり。これより書肆しよし後編こうへんふ。
「はああれか。あれはねわたしの妻子ですんだ。荊妻けいさい豚児とんじどもですよ」
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)