“たつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タツ
語句割合
28.9%
16.5%
13.9%
8.6%
8.3%
4.1%
3.4%
3.0%
1.5%
出発1.1%
経過1.1%
1.1%
0.8%
0.8%
0.8%
0.8%
0.8%
発程0.8%
出發0.4%
出程0.4%
出立0.4%
0.4%
0.4%
立発0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
縁ならぬ縁でしたが、目をかけた配下の善光寺たつが死んでみれば、まだ四十九日もたたないうちに、めでたいどころの騒ぎでない。
かういふ大規模おほきぼ噴火ふんか最高調さいこうちようたつするのは數日すうじつあるひ一週間内いつしゆうかんないにあるので、その噴火勢力ふんかせいりよくとみに減退げんたいしてくのが通常つうじようである。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ちゝなるものは蚊柱かばしらたつてるうまやそばでぶる/\とたてがみゆるがしながら、ぱさり/\としりあたりたゝいてうままぐさあたへてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「そんなわけはない。貝始めの式はすみ、はや大将方も、たつくちの勝負馬場の方に移っておる。見い、あのどよめき声がそれだ」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
艶々つやつやしたる島田髷しまだまげも少しとけかかり、自由自在に行きつもどりつして泳ぐさまは、たつの都の乙姫おとひめが、光氏みつうじを慕って河に現じたり。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
何処どこか近くの家で百萬遍ひやくまんべん念仏ねんぶつとなへ始める声が、ふと物哀ものあはれに耳についた。蘿月らげつたつた一人で所在しよざいがない。退屈たいくつでもある。薄淋うすさびしい心持こゝろもちもする。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
堂のたつを押さんとする時何心なく振り向けば十蔵はわが外套を肩にかけ片手にランプを持ちて事務室の前に立ちこなたをながめいたり。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
たつての頼みをこばみ難く、態々わざ/\迎ひに來たと語るのであつたが、然し一言もお定に對して小言がましい事は言はなかつた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
延宝二年、島谷市右衛門ら、無人の島嶼を巡検し、天照皇太神ほか二神を勧請し、「日本内」の木標をたつ
ボニン島物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
歌志内を出発たつてから此処までの間に人に出遇つたのは此老人ばかりで、途中又小屋らしき物を見なかつたのである
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
かう云ふ問答を二三度繰り返してゐるうちに、いつの間にか半月許り経過たつた。三四郎の耳は漸々ぜんぜんりものでない様になつて来た。すると今度は与次郎の方から、三四郎に向つて
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
あたかも狂人が其狂気の発したるとき、まさに暴れんとしてたつが如く、怒れるまなこに朱をそゝぎ口角に泡を吹きて立上り
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
深く感じ再度勸むる言葉もなく其意にまかせて打過けり斯て光陰つきひたつ程に姑女お八重は是まで種々さま/″\辛苦しんくせしつかれにや持病のしやく打臥うちふし漸次しだいに病氣差重りしにぞお菊は大いに心を痛め種々療養れうやうに手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
亜米利加アメリカから欧羅巴ヨウロツパまで、荒き浮世の波風をしのぎ廻つて、今日コヽに同じ境遇の人達とへだてなく語り合つて居るのです、私の近き血縁を云へばたつた一人の伯母がある
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
くらなかから大事だいじさうにしてたと所作しよさくはへてかんがへると、自分じぶんつてゐたときよりはたしかに十ばい以上いじやうたつといしなやうながめられただけであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
見て水主等かこらに此處は何所いづこおきなるやと尋けるに水主等はしかとは分らねど多分たぶん兵庫ひやうごおきなるべしと答けるにぞ杢右衞門もくゑもんは吉兵衞にむかひ番頭樣貴所あなたの御運のよきゆゑにたつた二日二夜で海路かいろ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おもへばたつとき御勉強ごべんきやうざかりをれなどのためにとは何事なにごとぞや、いよいよこひあさましきもの果敢はかなきものくきもの、生涯しやうがい此樣このやうかなしく、ひとはれぬものおもふも、あさましきこひゆゑぞかし
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「ええ。故郷おくに発程たつまでに、もう一遍御一緒に来て下さいよ、後生ですから」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
自分じぶん注文通ちゆうもんどほり、喇叭らつぱこゑ人車じんしや小田原をだはら出發たつた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
「いや、深切しんせつ難有ありがたいが、いま来たばかりのものに、いつ出程たつかは少しひどかろう。」
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お前が此家ここに居る内はの、太一は怒る、お前が泣く。どちらももつとももつともと聞いてはおれが堪まらぬじや。おれがせつぱを助けると、思ふてちやつと出立たつてくれ。
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
孟子いはク、ていヲ執ツテ以テ秦楚しんそノ堅甲利兵ヲたつスベシ……
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
内證ないしよう婦人ふじんなどおたはむれで、それで座敷ざしきとほせぬのであらう。ならなほことたつてとおつしやる。
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「えッ。いつ故郷おくに立発たつんですッて」と、吉里は膝を進めて西宮を見つめた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
そこで、たつくち評定所に、対策の大評定がひらかれました。列席したのは、老中松平伊豆守まつだいらいずのかみ阿部豊後守あべぶんごのかみをはじめ若年寄りから町奉行神尾備前守かみおびぜんのかみにいたる面々。
幻術天魔太郎 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
それから半歳余りたつた頃、また周丹泉が唐太常をおとづれた。そして丹泉は意気安閑として、過ぐる日の礼を述べた後、「御秘蔵のと同じやうな白定鼎をそれがしも手に入れました」
骨董 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
これ淫念をたつなり。十に曰く、他人の財をむさぼるなかれ。これ貪心どんしんいましむるなり。以上七誡のごとき、人もしこれを犯せば、みな必ず政府の罰をこうむるに足る。教門の道、ただ刑法のもくを設けざるのみ。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
なすに久兵衞はおちつきはらひオイ/\御内儀おかみさん其樣にたつあがりになるからは猶々あやしく思はれるマア能々よく/\
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)