“たいとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
擡頭41.6%
駘蕩32.6%
帯刀5.6%
大統3.4%
抬頭3.4%
台東2.2%
對等2.2%
頽唐2.2%
倒退1.1%
大盗1.1%
大蹈1.1%
対等1.1%
擾頭1.1%
胎蕩1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
嶄然ざんぜん、自己の位置が、ここまで擡頭たいとうして来ると、次には必然な——家康との対立がいまは避け難いものとして予想されていたのである。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ということで、ご自分が、その八寸五分のスマートに他ならぬと固く信じて疑わぬ有様で、まことに春風駘蕩たいとうとでも申すべきであって
散華 (新字新仮名) / 太宰治(著)
名主には帯刀たいとうごめんとそうでないのとの二つがあったが、僕の父親はどっちだったか忘れてしまった。
僕の昔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
国土を伝え、大統たいとうを継ぐにはなくてはならない朝廷の宝器ほうきである。ところがその玉璽は、洛陽の大乱のみぎりに、紛失したという沙汰がもっぱらであった。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
市債の抬頭たいとう等の変化を見せたが、国内における購買力の減少は、街から街に黄濁の切断面をつくった。
大阪万華鏡 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
台東たいとう区の東洋とうよう銀行支店に、おそろしい事件がおこりました。
鉄人Q (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
つくさして引入ひきいれしすくなからず塞翁さいをうがうまきことして幾歳いくとせすぎし朝日あさひのかげのぼるがごといまさかゑみな松澤まつざは庇護かげなるものから喉元のどもとすぐればわするゝあつ對等たいとう地位ちゐいたればうへこぶうるさくなりてひとりつく/″\あんずるやうけい十町じつちやう
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
某詩話ニ曰ク、古人ノ詩老イテ頽唐たいとうス。皆少壮ニしかザルナリト。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
天魔鬼神も倒退たいとう三千里に及ぶ奇談を到る処に捲起して行ったらしい。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
着けたりといえどもさる友市ともいち生れた時は同じ乳呑児ちのみごなり太閤たいこうたると大盗たいとうたるとつんぼが聞かばおんかわるまじきも変るはちりの世の虫けらどもが栄枯窮達一度が末代とは阿房陀羅経あほだらぎょうもまたこれを
かくれんぼ (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
彼はある場合においては、他人の喧嘩を買うを辞せず、如何なる場合においても、自家の意をげ志を屈するが如きことなし。彼は世路せいろの曲線的なるに関せず、みずから直線的に急歩大蹈たいとうせり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
声は子供の声に相違ないが、言葉つきはまるで大人おとなである。しかも対等たいとうだ。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
このブリュー・ストッキングを標榜ひょうぼうした新人の一団は、女性擾頭たいとうの導火線となったのだった。
平塚明子(らいてう) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
しかも当人時ならず、春風胎蕩たいとうとして、今日九重ここのえににおい来る、菊や、菊や——酒の銘。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)