“すなわち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
69.6%
21.7%
4.3%
2.2%
即便2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
敵国が未だ兵力を集中せないすなわち戦闘準備のととのわない虚に乗じて、急馳きゅうち電撃これを潰乱かいらんせしめるのである、ネルソンの兵法はそうでない
竹乃里人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
この年天保七年江戸は春の末より雨のみ多く、梅雨は長延ながびいて初秋に至るもなお晴れる日がすくなかった。すなわち天保凶作の歳である。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
また大婚式記念郵便切手の発行せられし時都人各近鄰の郵便局に赴き局員にひて、記念当日の消印けしいんを切手になつせしむ。南岳すなわち春画を描きたる絵葉書数葉を手にし郵便局の窓にいたりて消印を請ふ。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
客既ニ集リ炉底火ハ活シ鼎腹沸沸トシテ声アレバすなわち茗ヲテ主客倶ニすすルコト一碗両碗。腋間えきかん風生ズルニ至ツテ古人ノ書画ヲブ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
旧社分散シ索居さっきょノ嘆ナキあたハズ。たちまち書ヲかたじけなくシ、大集ノ刪定さんていしょくセラル。忙手繙読はんどくスルニ一堂ノ上ニ相会晤かいごスルガ如シ。楽ことニ甚シ。すなわち一夕ニシテ業ヲフ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
このたたかい火耳灰ホルフイほこって燕王にせまる、あいるたゞ十歩ばかり、童信どうしん射って、その馬につ。馬倒れて王のがれ、火耳灰ホルフイらる。王即便すなわち火耳灰ホルフイゆるし、当夜に入って宿衛しゅくえいせしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)