“すずな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鈴生72.7%
9.1%
鈴実9.1%
鈴菜9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
べつにつるうめもどきの赤い実の鈴生すずなりになったのをしていると、母親は「私、この梅もどきッていう花大好きさ、この花を見るとお正月が来たような気がする」
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
卑弥呼は藁戸の下へ蹲踞うずくまると、ひとりすずなを引いては投げ引いては投げた。月は高倉の千木ちぎを浮かべて現れた。森の柏の静まった葉波は一斉に濡れた銀のうろこのように輝き出した。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
殆ど軒の並んでしまった阪神間は論じるまでもなく、此方側こっちがわけでも斯ういう風に田園と都会を繋ぐ線路が三四本あると言った。今この慌しい鈴実すずなり連中も大阪発展の一縮図だ。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
真後まうしろせりなずなとあり。薺は二寸ばかりも伸びてはやつぼみのふふみたるもゆかし。右側に植ゑて鈴菜すずなとあるはたけ三寸ばかり小松菜のたぐひならん。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)