“しゃけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
社家56.7%
33.3%
塩鮭6.7%
3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのほか、将門の前をはばめたり、敵対したりした郷吏ごうりの小やしきだの、社家しゃけだの、民家だの、貯備倉だの、焼きたてた数はかず知れなかった。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
尤ものちには悪友の悪感化を受けて、友達と一緒に近所の掃溜はきだめへ首を突込み、しゃけの頭をしゃぶったり、通掛とおりがかりの知らん犬と喧嘩したり
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
良人のことで清子が苦労したことと言えば毎朝つめる弁当のおかずである。いくら塩鮭しゃけが好きだからといっても、そう毎日塩鮭ぜめにするわけにもいかない。
茶粥の記 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
ふぐと、しゃけでは、忙しい時は誰だって間違えらあな……なるべく物の名というものは、区別のつくように書かねえと、たいが現われねえのみならず、一字の違いで、この通り命にかかわることもあらあな
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ね、『鮭』——魚へんけいという字を書くんだよ、これはフグという字なんだよ。ところが藪の先生、それを『しゃけ』と読んでしまったんだ、魚扁に生、それはサケともいうし、シャケともいう字なんだ。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)