“しもたや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仕舞屋28.6%
素人家22.9%
仕舞家17.1%
素人屋8.6%
無職業8.6%
不商屋2.9%
無商売2.9%
無商売屋2.9%
無商家2.9%
無職業家2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たしかとりの町の日でしたろう、お隣の仕舞屋しもたや小母おばさんから、「お嬢さん、面白いものを見せてあげましょう」
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
「そうだ、素人家しもたやなら泊めてくれましょう。ひとつあそこへ頼んでみますから、待っていておくんなさい」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
で、お宗旨ちがいの神社の境内、額の古びた木の鳥居のかたわらに、裕福な仕舞家しもたやの土蔵の羽目板を背後うしろにして、秋の祭礼まつりに、日南ひなたに店を出している。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
花というのはすでに御承知の、有明荘の崖下なる素人屋しもたやの二階に住む可愛らしい縫子。ズケズケ言う赭熊の肱に手を掛け、さも済まなそうに
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
じつ何御商法なにごしやうはふをなさるのかとかんがへてゐました、なかにはれは無職業しもたやさんや、ナニさうぢやない質屋しちやさんやなどうて色々いろ/\うはさうてやひやりましたが、うも世辞屋せじやさんとは恐入おそれいつたもんです
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
普通の不商屋しもたやの張出になった格子窓の一部を小さなショーウインドウに改造して、そのガラス張りの中に、三つ四つ大きな人形の首が並べてある。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
今でも子孫が無商売しもたやでこの裏に住んでるそうだ。
壱岐殿坂を九分通り登った左側の「いろは」という小さな汁粉屋の横町を曲ったダラダラ坂を登り切った左側の小さな無商売屋しもたや造りの格子戸に博文館の看板が掛っていたのを記憶している。
だから僕には君達の行ったうちまでは分らないけれど、自動車を止めたのが本所中之郷T町だから、僕の想像では、同じ中之郷O町の小さな門のある無商家しもたやじゃないかと思うのだが、どうだね
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
其大仏餅屋そのだいぶつもちや一軒いつけんおいて隣家となりが、おもてこまかつが面取めんどりの出格子でがうしになつてりまして六尺いつけんとなりのはうあら格子かうし其又側そのまたわき九尺くしやくばかりチヨイと板塀いたべいになつてる、無職業家しもたやでございまする。