“しぬ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シヌ
語句割合
30.0%
20.0%
小竹10.0%
10.0%
5.0%
5.0%
仕抜5.0%
5.0%
溺死5.0%
細竹5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おそらくは無望塔むばうたふにやあらん。住僧の心にはしぬがいやさに無望塔のぞみなきたふなるべし。こゝに無稽むけい一笑いつせうしるして博識はくしき確拠かくきよつ。
いにしへを見つつしぬべと枯葉ちる池のほとりの石蕗つはぶきの花
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
秋ふけてみ山もさやに小竹しぬの葉のさやぐ霜夜を独ぬるかな
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
蟹味噌のからき蟹味噌噛みつぶし辛くも生きてしぬびつるかも
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
天つ辺にただにしぬげば不二がのいただき白う冴えにけるかも
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
星あかりしぬぐ子か黒船のとも出はづれて広き浦廻うらみ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「心もしぬに」は、直ぐ、「白露の置く」に続くのではなく、寧ろ、「蟋蟀鳴く」に関聯しているのだが、そこが微妙な手法になっている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
夕月夜ゆふづくよこころしぬ白露しらつゆくこのには蟋蟀こほろぎくも〔巻八・一五五二〕 湯原王
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
主婦は舅の酒には苦労を仕抜しぬいて来た。夫の生きて居る間は、酒の上で二人はよく親子喧嘩をした。親類に呼ばれて行く時には、屹度きつと酔つてくだいた。
(新字旧仮名) / 田山花袋(著)
には麻手あさてかりししきしぬ東女あづまをみなわすれたまふな 〔巻四・五二一〕 常陸娘子
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
己酉つちのととり(二十八日)……さらに日本やまと乱伍らんご中軍ちゅうぐんの卒を率いて進みて大唐の軍をつ。大唐、便すなわち左右より船をはさみてめぐり戦う。須臾とき官軍みいくさ敗績やぶれぬ。水におもむきて溺死しぬる者おおし。
金将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
棚霧たなぎらひ雪も降らぬか梅の花咲かぬがしろに添へてだに見む」(巻八・一六四二)、「池のべの小槻をつきが下の細竹しぬな苅りそね其をだに君が形見に見つつ偲ばむ」(巻七・一二七六)等の例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)