“しせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
視線37.1%
四川19.4%
詩箋12.9%
紙銭9.7%
枝線3.2%
紙箋3.2%
四山1.6%
子瞻1.6%
子賎1.6%
子賤1.6%
支川1.6%
死線1.6%
泗川1.6%
肢線1.6%
詩仙1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だから彼の顔からは、すぐさま笑いのかげがひっこんで、顔付かおつきがかたくなった。彼は島の上へするどい視線しせんをはしらせつづけている。
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
著者の甥の致華ちかという者が淮南わいなんの分司となって、四川しせん※州きしゅう城を過ぎると、往来の人びとが何か気ちがいのように騒ぎ立っている。
詩箋しせんを持って、文八は、門のそとへ出たが、貼ったほうがいいか、またらざることか、なお迷っていた。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その前の、埃のつもった床に、積重ねてあるのは、紙銭しせんであろう。これは、うす暗い中に、金紙や銀紙が、覚束おぼつかなく光っているので、知れたのである。
仙人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
鐵路てつろまた枝線しせんを廣げて軌道地下ちかに入り
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
岸本はその節子の眸を見るような心持で、支那風しなふうあか紙箋しせんに鉛筆で書いてある彼女の心の消息を読んだ。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
心なるものは、沖虚ちゅうきょ妙体、炳煗へいなん霊明、去ることなく来たることなく、三際に冥通みょうつうし、中にあらず外にあらず、十方を洞徹し、滅せず生ぜず、あに四山しせんこれをそこなうべからんや。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
子瞻しせんは 才 当るに足る。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
先師が子賎しせんを評していわれた。——
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
子賤しせんう。君子なるかな、かくのごときの人。魯に君子者無くんば、いずくんぞこれを取らんと。——公冶長篇——
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
張任があきらめて、上流の支川しせんへ避け、浅瀬をわたって城のほうへ迂回したと見るや、蘆茅あしかやの中にいた全軍は四輪車をつつんで対岸へ越え、ここに先廻りして待っていたものだ。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
死線しせんは近づいたぞ」
間諜座事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
慶長二年に父の吉次が死んで吉之丞の代になると、二度目の朝鮮征伐に義弘について泗川しせんに行き、粮米荷頭ろうまいにがしらと小荷駄才領を兼帯けんたいでやり、矢丸やだまの下を駆けまわった。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
日ごろの水のすがたは、女体の肢線しせんを思わせるが、渡良瀬川は、あばれ川であった。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と歌われたのも、詩仙しせんにかぎらぬ情である証拠は、われわれ凡人ぼんじんも折々経験して明らかであって、これはすなわち潜在識の作用によることが多いと思う。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)