“さんぼんぎり”の漢字の書き方と例文
語句割合
三本錐100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男は、野獣のように、体を屈曲して、三本錐さんぼんぎりを自由自在に使い出した。それは、棒にもなり、槍にもなり、どうかすると、手を離れて飛んで来そうにもなる。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あの晩携えていた三本錐さんぼんぎりさきで傷つけたらしく、道のおぼじるしが引っ掻いてあった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
唖のあなどりがたい力量は、波越八弥と彼とが、二人がかりでも、さんざんに、三本錐さんぼんぎりで傷つけられた覚えがある。だが今夜の耀蔵は、そら死にをしている間に、充分な、準備と覚悟があった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)