“さんかん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
山間43.6%
三竿12.8%
参観12.8%
三韓7.7%
算勘5.1%
簪冠2.6%
三奸2.6%
三寒2.6%
山礀2.6%
山関2.6%
散官2.6%
散関2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おどしだに山間さんかんから、かわるがわるに手車てぐるまんで竹童ちくどうを助けだしてきた少女たちは、その松原の横へはいって、しきりと彼を看護かんごしていた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実際、陽はすでに三竿さんかん、丞相府の各庁でも、みなひと仕事すましてひるの休息をしている時分だった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
当日とうじつは、学校がっこう教師きょうしや、また家庭かてい父兄ふけいたちが、参観さんかんにやってきました。ちょうどひるごろのことです。参観者さんかんしゃ一人ひとりきゅう卒倒そっとうして、おおさわぎとなりました。
天女とお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
この婚舎の名称は三韓さんかんの古い記録にもあるが、日本に行われていたものは前の長崎茂木浦もぎうらなどの例のごとく、むこの家に従属せしめたものはあまり多くない。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
こういうこと、主人が何といおうと、家の長老たるべきものが、よきに計らうべきだが、藤井も安井も算勘さんかんの吏で、時務ということを知らん。国家老の大石でもおれば、こんなばかなことをすまいが。
吉良上野の立場 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
四輪の車は鳴りはしってくる。車上、白衣簪冠さんかんの人影こそ、まぎれなき諸葛亮しょかつりょう孔明にちがいなかった。夜目にも遠目にも鮮やかである。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いつもの綸巾りんきんではなく、頭には華やかな簪冠さんかんをいただいている。衣はあくまで白く、佩剣はいけん珠金しゅきんが夜目にも燦爛さんらんとしていた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
先頃せんころまで三奸さんかんの随一に数えられたが、賢の賢たる所以ゆえんも備わるが、奸の奸たる毒素も持たざるなし、あしたには公武の合体を策し、ゆうべには薩長の志士と交るといえども
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
あら幌馬車マアチヤ疾駆し星近し三寒さんかんにしてひびく暁
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
第三 積雪常ニ山巓さんてんヲ寒カラシム 故ニ升騰しょうとうノ気凝集シテ水湿ヲ山礀さんかんニ生ジ以テ江河ノ源ヲ養フ
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
さかいを出発した穴山あなやまの一族郎党ろうどうは、伊那丸いなまるをげんじゅうな鎖駕籠くさりかごにいれ、威風堂々いふうどうどうと、東海道をくだり、駿府すんぷから西にまがって、一路甲州の山関さんかんへつづく、身延みのぶの街道へさしかかった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
政府中に散官さんかんなるものありて、その散官の中には学者も少なからず。
学問の独立 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「ここは陥ちたが、両所ともにまだよろいを解くな。直ちに、この先の散関さんかんへ馳けよ。もし時移さば、魏の兵馬充満して、第二の陳倉となるであろう」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)