“さんえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
参会33.3%
三衣33.3%
賛江33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
相馬の城主高貞や、久下田太郎くげたのたろう秀国や、真壁、小栗おぐりなどの近国の領主たちも、当日の参会さんえによって、みな、少なからぬ感銘をうけていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
六月二日の参会さんえということは、いつか多田蔵人くろうどの口から聞いていたのである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かたはらにある衣桁いかうには、紅梅萌黄こうばいもえぎ三衣さんえを打懸けて、めし移りに時ならぬ花を匂はせ、机の傍に据ゑ付けたる蒔繪のたなには、色々の歌集物語かしふものがたりを載せ、柱には一面の古鏡を掛けて
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
見渡せば正面に唐錦からにしきしとねを敷ける上に、沈香ぢんかう脇息けふそくに身を持たせ、解脱同相げだつどうさう三衣さんえした天魔波旬てんまはじゆんの慾情を去りやらず、一門の榮華を三世のいのちとせる入道清盛、さても鷹揚おうやうに坐せる其の傍には
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
継ぎはぎな幕の上に半分だけある大きな熨斗のしや、賛江さんえと染め出された字が、十燭の電燈に照らされている。げんのしょうこを煎じた日向くさいような匂がその辺に漂っていた。
(新字新仮名) / 宮本百合子(著)