“さいき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サイキ
語句割合
猜忌42.3%
細木11.5%
佐伯7.7%
斎木7.7%
斎忌3.8%
崔毅3.8%
再起3.8%
崔徽3.8%
彩旗3.8%
才気3.8%
斎机3.8%
西帰3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
氏郷が家康を重く視ていず、又余り快く思っていなかったことは実際だったろう。秀吉も猜忌さいきの念の無いことは無い。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
姓は細木さいき、名は藤次郎、俳名はいみやう香以かうい、俗称は山城河岸やましろがし津藤つとうと云つた男である。
孤独地獄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
佐伯さいきの子弟が語学の師を桂港かつらみなとの波止場に送りし年も暮れて翌年一月の末、ある日源叔父は所用ありて昼前より城下に出でたり。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「玉川千玉、斎木さいき小竹、和泉歌女寿いずみかめじゅ、藤田芝女しばじょ、橘町にも女役者随分沢山集まっているが、さーてね、いったいこのお侍さん、どいつの凄腕すごうでに引っかかったものか?」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この一カ月を超ゆる無為むいの期間が、或いは次の大事な祭を迎えるための、斎忌さいきすなわち「ゆまはり」の期間ではなかったか。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
それに加えて厳重なる斎忌さいきの下に神にふんしていた女性は、その期間は自分の神であることをみずからも信じていた。君真物キンマモンと「おもろ」に有るのも是であったらしい。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
自分儀は、先朝にお仕え申していた司徒しと崔烈さいれつの弟で、崔毅さいきという者であります。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
崔毅さいきの家をかこむ木立の空に、炊煙があがっていた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのただ一つの物から、再起さいき旗印はたじるしを引きぬかれて、それにかわ徳川家とくがわけ指物さしものが立ってからすでに半年。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
画裏に崔徽さいきを見るに非ず
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
わたくしは燈火や彩旗さいきの見える片方を見返ると、絵看板の間に向嶋劇場という金文字が輝いていて、これもやはり活動小屋であった。
寺じまの記 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
母親ははたいへん縹緻きりょうよしなので、むすめもそれにひなまれなる美人びじんまた才気さいきもはじけてり、婦女おんなみち一ととおりは申分もうしぶんなく仕込しこまれてりました。
その祭壇に使用された祭具を見ると、八脚の新しい斎机さいきもあり、経机の塗りのげたのもあり、御幣立ごへいたてが備えられてあるかと見れば、香炉がくすぶっている。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
蕪村は総常両毛りょうもう奥羽など遊歴せしかども紀行なるものを作らず。またその地に関する俳句も多からず。西帰さいきの後丹後たんごにをること三年、よって谷口氏を改めて与謝よさとす。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)