“こんじょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コンジョウ
語句割合
紺青41.1%
今生37.2%
根性17.8%
根生1.6%
今世0.8%
懇情0.8%
魂情0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もしそれ、紅葉時こうようどきの全渓燃ゆるような美しさを、紺青こんじょうの海を周囲に控えた普賢の頂上から見下した壮観は、想像したたけでも心がおどる。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
ある金持かねもちは、たくさんのおかねうまんでひとらぬに、みなみくにして、今生こんじょうおもあさはや旅立たびだちをしたのでありました。
金の魚 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「あのむすめはあんなにぎょうぎがわるいし、ひとにものもやらない根性こんじょうまがりのねたみやだから、なにをやったらいいだろう。」
四民平等の世の中なのに——おれはいけない。なあんだ、当り前だと思いながら、なさけないことに町人根生こんじょうがぬけないのだな、心ではそう思いながら、つまらない奴に、自然と頭が下がりやがる。
逢うが別れの今世こんじょうに、臨終いまわのなごりをおしむため、華燭かしょく銀燈輝いて、見返る空に月のごとき、若竹座を忍んで出た、慈善市バザアの光を思うにつけても、横町の後暗さは冥土よみじにもまさるのみか。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そうしてその時代に鷹司家から、一方ならぬ懇情こんじょうを受けた。そうして簾子れんこ姫とはわけても親しく、絶えず逢い絶えず話し合った。
猫の蚤とり武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
彼は自身の子供じみたひがみっぽい魂情こんじょうを、いくらか悔いてもいたが、とかく苦悩と煩いの多いこの生活を、一気にたたきつけるのも、彼女に新らしい恋愛もまだ初まっていない
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)