“こしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小姓28.0%
胡椒22.0%
故障16.0%
扈従12.0%
誇称3.0%
古松2.0%
孤峭2.0%
胡床2.0%
胡牀1.0%
古樟1.0%
呼称1.0%
夸称1.0%
姑障1.0%
孤将1.0%
孤床1.0%
孤掌1.0%
小性1.0%
枯梢1.0%
湖沼1.0%
湖湘1.0%
鼓鉦1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小姓こしょう蘭之助らんのすけか、杉太郎か、それとも黄門公自身の手か、窓がほそくくと、抜きとって、すうっと、内へ引き込んだ様子であった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これをしお胡椒こしょうし、家鴨の肉の截片を入れてちょっと煮込んで食べるのだが、鼈四郎は味見をしてみるのに血生臭ちなまぐさいことはなかった。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「このごろの人は武術で身体をねらないからいけません。それに洋食ばかりしますから、とかく故障こしょうが多くなりますよ」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
いつも時平の腰巾着こしぎんちゃくを勤める末社まっしゃどもの顔ぶれを始め、殿上人てんじょうびと上達部かんだちめなお相当に扈従こしょうしていて、平中もまたその中に加わっていた。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
おまけに、自国の陸軍を常勝軍と誇称こしょうし、主力艦隊に無敵の名をかむせ、世界中の憎まれっを以て自認しつつ平気でいる。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
星月夜ほしづきよの光に映る物凄ものすごい影から判断すると古松こしょうらしいその木と、突然一方に聞こえ出した奔湍ほんたんの音とが、久しく都会の中を出なかった津田の心に不時ふじの一転化を与えた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
淡き水蒸気にさえぎられ候、但し日光の工合にて、かえって鳥だけは、朝よりも明瞭に仰がれ候(側は陰に入るより)、駒ヶ岳の孤峭こしょうは、槍ヶ岳を忍ばせ、木食もくじき仙の裸形の如く、雪の斑は
雪の白峰 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
挟箱はさみばこ一人、続いて侍女二人、すぐ駕になって、駕脇に、四人の女、後ろに胡床こしょう、草履取り、小者、広敷番、侍女数人——と、つづいて来た。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
挟函、医者、胡牀こしょう、馬、土産の長持——いつもよりも、人数は少いが、それでも、二百人余りが、長々と橋を轟かして、渡って来た。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
胡牀こしょうを持っている者。医者らしい坊主頭。槍持。挟箱——そんなものも見えていた。人々が、頭を下げると、久光が、馬をすすめた。二人の鷹匠と、三人の近侍と、それだけになって、近づいて来た。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
私の匿名の一つに尾芝古樟こしょうというのがある。これは北条の母の実家の姓と、同家にあった古いくすの老樹にあやかったものである。思えば私にはこうした匿名が二十近くもある。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「この大金庫の中には、世界一を呼称こしょうする新兵器の設計書袋が五百五十種入って居る」
凡そこの二個の自由は見今衣冠文物の最と夸称こしょうする欧米諸国にありては、これを保有すること果して何らの層に至れるや。またその諸国の中いづれか最も高層に至れるや。いづれか最も下層に居るや。
「諺にも醜婦総てすべから姑障こしょうを見るべしということがあります。ここにそっとしているのは、将来のはかりごとじゃないのです。」
連城 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
遠方から望むと、孤将こしょう、関羽のすがたはそんなふうに見えた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
次の間のとばりを引けば、当然、山僧が孤床こしょうの寝台は、五かい菩提ぼだいの夢、雲冷ややかなはずであるが、どうして、迦陵頻伽かりょうびんが刺繍ぬいふすま紅蓮ぐれん白蓮びゃくれん絵障屏えぶすまなまめかしく、巧雲は顔をたもとにくるんだまま
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
輝祖きそむを得ずしてけいに帰りければ、何福かふくの軍のいきおいげて、単糸たんししないすくなく、孤掌こしょうの鳴り難き状を現わしぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
おさないものは稚児髷ちごまげ小性こしょうぶりにしてしたてた。
大橋須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
ちょうど生きた人魂ひとだまだね。て門を這入ってみると北風ほくふう枯梢こしょう悲断ひだんして寒庭かんていなげうち、柱傾き瓦落ちて流熒りゅうけいいたむという、散々な有様だ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
新しくえた果樹もずいぶん多い。湖沼こしょうを利用して養魚をすすめることも忘れなかった。小禽ことりけもののたねまで、えきするものは、山野へ放った。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いきおいいよ/\せまる。群臣あるいは帝に勧むるにせつこうするを以てするあり、あるい湖湘こしょうに幸するにかずとするあり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
たちまち一そうの林のうちから、鼓鉦こしょうときの声があがって
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)