“こうべ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コウベ
語句割合
52.9%
32.3%
神戸13.2%
0.8%
頭首0.4%
首部0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また、「正直のこうべに神やどる」とも、「さわらぬ神にたたりなし」ともいえることわざがあるが、いずれも神に対する心得を示したるものである。
迷信解 (新字新仮名) / 井上円了(著)
幕府の暴逆は、いまに限らないが、いまはその魔刃まじんを、宮のこうべに加え、現帝をもとらえて、人界の外へ、遠流おんるせんとの行動に着手しだした。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その後大学生時代に神戸こうべと郷里との間を往復する汽船の中でいつも粗悪な平円盤レコードの音に悩まされた印象がかなり強く残っている。
蓄音機 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
孟軻もうかの語に、志士は溝壑こうがくにあるを忘れず、勇士はそのこうべうしなうを忘れずと。余は昨今のごとき騒々しい世にありて、キンダマの保全法くらいは是非たしなみ置かねばならぬと存ずる。
奴国なこくの宮の鹿と馬とはだんだんとえて来た。しかし、長羅ながらの頬は日々に落ち込んだ。彼は夜が明けると、やぐらの上へ昇って不弥うみの国の山を見た。夜が昇ると頭首こうべを垂れた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
しかし、長羅の頭首こうべは重く黙って横に振られた。彼の眼の向けられた彼方では、松明の一塊が火串ほぐし藤蔓ふじかずらを焼き切って、赤々と草の上へ崩れ落ちた。一疋の鹿は飛び上った。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
場所は、首部こうべの間道で、偽盲にせめくらの捕まったときよりも、時刻はだいぶ後であったが。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
場所は首部こうべという山村の、部落からも離れている間道だった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)