“くちすぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
糊口62.5%
口過12.5%
口糊6.3%
渡世6.3%
生活6.3%
生涯6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
アンヌ・ハヸランド女史も、鼻がよく利くといふので、ある香料研究所に雇はれて、どうにかその日の糊口くちすぎが出来るやうになつた。
怒ると雖詮方せんかたなく頼み切たる利兵衞りへゑかくの如き心底しんていなれば當惑たうわくいたしたれどもかく繁昌はんじやうの御當地に付如何樣にも口過くちすぎ相成あひなり申べくとぞん其後そのごは一相尋あひたづね申さず櫛簪くしかんざしは利兵衞娘菊より内々ない/\もらはゝの病氣にてたくはつき候故與兵衞よへゑに賣て母の病氣すくひ候なりけつしてぬすみしには候はず何卒なにとぞ此段このだん御賢察下ごけんさつくだされ御免を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ただ口糊くちすぎをする為に耶蘇やそ教に入って居るだけであって、決して耶蘇教を信じて入って居るのでない。なかなか確実な信者であるというて居る者もです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
商売冥利みょうり渡世くちすぎは出来るもの、あきないはするもので、五布いつのばかりの鬱金うこんの風呂敷一枚の店に、襦袢じゅばんの数々。赤坂だったらやっこ肌脱はなぬぎ、四谷じゃ六方をみそうな、けばけばしい胴、派手な袖。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私一人の生活くちすぎさえ、むずかしいほどになりました
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
吾等こちとらいやしい生涯くちすぎでは、農事しごと多忙いそがしくなると朝も暗いうちに起きて、燈火あかりけて朝食あさめしを済ます。東の空が白々となれば田野のらへ出て、一日働くと女の身体は綿のようです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)