“きらきら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キラキラ
語句割合
晃々46.4%
燦々21.7%
煌々11.6%
輝々4.3%
照々2.9%
燦燦2.9%
燦爛2.9%
晶々1.4%
杲杲1.4%
端正1.4%
絢粲1.4%
閃々1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その途端に燈火ともしびはふっと消えて跡へは闇が行きわたり、燃えさした跡の火皿ひざらがしばらくは一人で晃々きらきら
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
ところで、極彩色の孔雀が燦々きらきらと尾羽を円くひろげた夏の暑熱と光線とは、この旅にある父と子とを少からず喜ばせた。
白帝城 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
山気にいくらかぼかされながらも月はいよいよえ返り、月の真下の木曽川の水は一所ひとところ蛇の鱗のように煌々きらきらと銀色に輝いた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
一三一いづちより求めぬらんと一三二おぼつかなくて、戸をあららかに明くる音に目さめぬ。太郎があるを見て、召し給ふかといへば、輝々きらきらしき物を枕に置きしは何ぞ。
高い処に照々きらきらして間数まかず十ばかりもござりますのを、牛車うしぐるまに積んで来て、背後うしろおおきな森をひかえて、黒塗くろぬりの門も立木の奥深う、巨寺おおでらのようにお建てなされて、東京の御修業さきから
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
燦燦きらきらひそむ黄金虫こがねむし
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
化粧などもやや濃く、例の腕環のみは燦爛きらきらうるさし。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
日が出ると、晶々きらきらとした白金まつになり、紫水晶末になるのである。山風をあらしと云えば霜の威力を何にたとえよう? 地の上の白火事しろかじとでも云おう。大抵のものはただれてしまう。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
朝になって室戸岬の沖あいから朝陽が杲杲きらきらと登りかけたところで、人夫たちが集まって来た。
海神に祈る (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
其飛鳥の都も、高天原広野姫尊様たかまのはらひろぬひめのみことさま思召おぼしめしで、其から一里北の藤井原に遷され、藤原の都と名を替えて、新しい唐様もろこしよう端正きらきらしさを尽した宮殿が、建ち並ぶ様になった。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
容儀かたち人の娘とは見えず、妻とも見えず、しかも絢粲きらきらしう装飾よそほひかざれる様は色を売るたぐひにやと疑はれざるにはあらねど、言辞ものごし行儀の端々はしはしおのづからさにもあらざる、畢竟ひつきようこれ何者と
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
閃々きらきらと金糸のきらめく、美しいひとの半襟と、陽炎に影を通わす、居周囲いまわりは時に寂寞ひっそりした、楽屋の人数にんずを、狭い処に包んだせいか、張紙幕びらまくが中ほどから、見物に向いて、風をはらんだか
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)