“きかく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
其角66.2%
企画7.7%
掎角6.2%
滊角1.5%
企劃1.5%
揮攉1.5%
期劃1.5%
棋客1.5%
気格1.5%
猗角1.5%
碁客1.5%
羈客1.5%
覊客1.5%
貴客1.5%
騎客1.5%
鬼嚇1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あとの君子自重は、其角きかくの「このところ小便無用花の山」に似て、後者の風流を狙って俗なるに比し、ずっと道学的に洒脱である。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
彼は別に目的があったのですが、当時のその探検団の企画きかくは南の孤島ことうに住む生物を研究するということでした。私は理学も動物の方を研究していた者ですから、喜んで参加いたしました。
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
当時とうじ幕府の進歩派小栗上野介おぐりこうずけのすけはいのごときは仏蘭西フランスに結びその力をりて以て幕府統一のまつりごとをなさんとほっし、薩長さっちょうは英国にりてこれにこうたがい掎角きかくいきおいをなせり。
此方こなた滊角きかく短聲たんせい一發いつぱつ鍼路しんろ右舷うげんれば、彼方かなた海蛇丸かいだまる左舷さげん紅燈こうとうかくれて鍼路しんろみぎり、此方こなた短聲たんせい二發にぱつ鍼路しんろ左舷さげんめぐらせば、彼方かなた左舷さげん紅燈こうとうあらはれて鍼路しんろひだりる。
同時どうじ滊角きかく短聲たんせい三發さんぱつ蒸滊機關じようききくわんひゞきハッタとあらたまつて、ぎやく廻旋くわいせんする推進螺旋スクルーほとり泡立あはだなみ飛雪ふゞきごとく、本船ほんせんたちまち二十米突メートル——三十米突メートル後退こうたいしたとおもつたが、此時このときすでにおそかつた
現代の日本文学を、少くとも第一流の世界小説に近づける高級化論であって、ず通俗への合同低下の企劃きかくと思い間違える低俗との、戦いとなって現れて来たのである。
純粋小説論 (新字新仮名) / 横光利一(著)
元の天下を得る、もとより其の兵力にると雖も、成功の速疾なるもの、劉の揮攉きかくよろしきを得るにるものまたすくなからず。秉忠は実に奇偉卓犖きいたくらくの僧なり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
武蔵も、うたた、歳月の思いにたえなかった。——今日の船出が、何となく、人生の一期劃きかくのように思われもして。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
棋客きかくと棋客との対局を、盤の横から観ているように、一石一石の手が、日吉には分るのだった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
地寒ちかんのよわきとつよきとによりてこほりあつきうすきとのごとし。天に温冷熱をんれいねつの三さいあるは、人のはだへあたゝかにくひやゝ臓腑ざうふねつするとおな道理だうり也。気中きちゆう万物ばんぶつ生育せいいくこと/″\く天地の気格きかくしたがふゆゑ也。
すなわち呉傑、平安をして西の方定州ていしゅうを守らしめ、徐凱をして東の方滄州そうしゅうたむろせしめ、自ら徳州にとどまり、猗角きかくの勢をしてようやく燕をしじめんとす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
少女はその晩から源のもとにおって、普通の細君のように仕えた。源はその女から囲碁を習ったが、上達が非常にすみやかで、僅の間にその地方第一の碁客きかくとなった。
緑衣人伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
しかれども、公事を帯び羈客きかくの身となる。
妖怪報告 (新字新仮名) / 井上円了(著)
その頃金港堂の編輯を督していたのは先年興津おきつで孤独の覊客きかくとして隠者の生涯を終った中根香亭なかねこうていであった。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
さいはひ怪我けがは無かりけれど、彼はなかなかおのれの怪我などより貴客きかくおどろかせし狼藉ろうぜきをば、得も忍ばれず満面にぢて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ね飛ばされて不二は一たび揺曳えうえいし、二たびは青木の林に落ちて、影に吸収せられ、地に消化せられ、忽焉こつえんとして見えずなりぬ、満野まんやしゆくとして秋の気をめ、騎客きかく草間に出没すれども
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
いたずらにこの境遇を拈出ねんしゅつするのは、あえ市井しせい銅臭児どうしゅうじ鬼嚇きかくして、好んで高く標置ひょうちするがためではない。ただ這裏しゃり福音ふくいんを述べて、縁ある衆生しゅじょうさしまねくのみである。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)