“がんこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
頑固96.7%
紈袴1.7%
丸袴0.8%
含糊0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
有体ありていに言えば、少年の岸本に取っては、父というものはただただ恐いもの、頑固がんこなもの、窮屈でたまらないものとしか思われなかった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
飛鳥井家の公達右京次郎は、紈袴がんこの子弟ではあったけれどしかし決して柔弱者ではなかった。もちろん武術の心得もあり、ことに兵法には勝れていた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
要するにあのお方は丸袴がんこの子弟さ。自惚うぬぼれの強い貴公子なのさ。自分の力を自分で過信し、勝手に幻影を描いている方さ。……名古屋の富豪を呼びつけて金を
十二神貝十郎手柄話 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「そんならいが」と爺いさんは云ったが、娘の答にどこやら物足らぬ所のあるのを感じた。問う人も、答える人も無意識に含糊がんこたいをなして物を言うようになったのである。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)