“かゆ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カユ
語句割合
54.1%
42.4%
2.1%
0.2%
0.2%
0.2%
瑕瑜0.2%
痛痒0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、初めはたいしたこともあるまいと思っていたが、日ましに瘠せて弱ってきて、かゆを一ぱい位しかたべられないようになった。
蓮香 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
それから急にかゆくなって、敵の大軍をみなごろしにするのだ、叡山えいざんの焼討ちだなどと、肌着の大掃除をやっていたところでございます
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
顔のどの部分と言わずかゆい吹出ものがして、み、れあがり、そこから血が流れて来た。おさえがたく若々しい青春のうしおは身体中をけめぐった。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そのゝち銭にかしこき人かの池のほとりに混屋ふろやをつくり、かけひを以て水をとるがごとくして地中の火を引き湯槽ゆぶねかまどもやし、又燈火ともしびにもかゆる。池中の水をわかあたひを以てよくせしむ。
あげおほせの如く此久八は元三州藤川宿の町外れに捨置すておかれし身に御座候(これより久八の履歴ことがらは六右衞門が申立の讀續よみつゞきなれども人情にんじやう貫徹つらぬかざる所も有により讀本よみほん口調くてうかゆれば諸君みなさん怪給あやしみたまふなかれ)
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
むか/\と其声聞度ききたく身体からだむきを思わずくるりとかゆる途端道傍みちばたの石地蔵を見て奈良よ/\誤ったりと一町たらずあるくむこうより来る夫婦づれ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その恐ろしき程真摯しんしなる所、その天地をも動かさんとする熱心の所、その天真爛熳らんまんにして瑕瑜かゆ相いおおわざる所、ことごとく挙げて『幽室文稿』にありとせば、他方の天下みな是とするもこれを信ぜず
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
女なるものに対する極度なあわれみと厭わしさと面白さは、もちゃもちゃと頭の中でからみ合い杵搗きねつかれ、痛痒かゆいとも、哀れになつかしいとも何とも言いようのない妙な感じに捉われるのでした。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「さあ、それを召し上れ。」と彼女は云つた、「きつとお腹がおきになつたに違ひないわ。あなたは朝御飯からこつちおかゆを召し上つたきりだつてハナァが云つてましたもの。」