“かつぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
被衣77.5%
担夫4.2%
4.2%
被布2.8%
頭被2.8%
面帕1.4%
坦夫1.4%
1.4%
担人1.4%
1.4%
被面衣1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
服装は一様に黒ずくめで、バルクといって目だけ出して足の爪尖まで垂らした黒布の上から、ハバラという黒い被衣かつぎを掛けている。
七重文化の都市 (新字新仮名) / 野上豊一郎(著)
寺院は随一の華主とくいなる豆府とうふ屋の担夫かつぎ一人、夕巡回ゆうまわりにまた例の商売あきないをなさんとて、四ツ谷油揚坂あぶらげざかなる宗福寺にきたりけるが、数十輛の馬車、腕車わんしゃ梶棒かじぼうを連ね輪をならべて、肥馬いななき、道を擁し、馭者ぎょしゃ
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
古藤は例の厚い理想のかつぎの下から、深く隠された感情が時々きらきらとひらめくような目を、少し物惰ものたるげに大きく見開いて葉子の顔をつれづれと見やった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
白い被布かつぎをかぶり、白い羅紗の長上衣を著た年寄りの女たちは、堂の入口ぎはで信心ぶかく十字を切つた。
肌も真白のセレネエは面帕かつぎなびくにまかせつつ
又彼は云ふ、流れの上に、長い面帕かつぎに横たはり
二十九歳の時に夜逃をて、この東京につて来て、蕎麦屋の坦夫かつぎ、質屋の手伝、湯屋の三助とそれからそれへと辛抱して、今ではかく一軒の湯屋の主人と成りすまして
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
魚売りかつぎ八百屋、仕事に出るらしい大工左官、近所の女子供からさては店屋の番頭小僧まで、総出の形で遠く近く与惣次を取り巻いた。
あれさ、ためといって佃の方の店で担人かつぎをしていた者でね、内のが病気中、代りに得意廻りをさすのによこしてもらったんだが、あれがまた、金さんと私のなかを変に疑ってておかしいのさ。
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
おぼえさせまた金者かなもの相針あひばりはいくらにあかゞねつぶしにして何程といふ相場をきゝ一々手覺ておぼえに書留かきとめさせて歸りしが夫より長八夫婦は店住たなすまひとなり翌日よりかごかつぎ紙屑かみくづ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ういふふうところからラクダルの怠惰屋なまけや國内こくない一般いつぱん評判ひやうばんものとなり、人々ひと/″\何時いつしかこのをとこ仙人せんにん一人ひとりにしてしまひ、女はこの庄園しやうゑんそばとほる時など被面衣かつぎの下でコソ/\とうはさしてゆく
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)